「一人暮らしといえば賃貸」をやめて「ホテル暮らし」。2年半続けたら、1日1日を大切にする習慣が身に付きました
軽やかに暮らす人を紹介していく連載。今回お話を伺ったのは、2年半と長きにわたってホテル暮らしを続けてこられた鈴木さん。長く続けてきた鈴木さんだから語れる、ホテル暮らしの良さや気付きについて教えてもらいました。…
長らく海外生活をされていて、現在は帰国し、エンジニアをされているT.S.さん。賃貸に住むまでのつなぎとして利用したホテル暮らしが思いのほか快適で、なかなか止めづらくなっているとのこと。ホテル暮らしが快適な理由、またどんな人に勧めたいサービスかなどについて伺いました。
text : ASAKO SAKURAI
<プロフィール>
30代後半男性/エンジニア/個人でアプリを複数個制作し、生計を立てている/ホテル暮らしを始めて、2週間ほど/海外から帰国後、賃貸へのつなぎとしてマンスリーマンションを契約。その後ホテル暮らしを始めたが、快適すぎて賃貸暮らしでなくてもやっていけるかも?と思っている
ーさっそくですがT.S.さんは現在、どんなご職業でいらっしゃいますか
現在は、エンジニアをしています。自分でアプリを複数個作って、サブスク利用料などで生計を立てています。基本的には在宅での仕事です。
元々はアメリカの企業で働いていたのですが、仕事の都合で田舎の方への転勤が決まったんです。アメリカの都市が好きで、あまり田舎には行きたくなかったのと、オーストラリアの大学院で勉強したいこともあったので、良い機会だと思って辞めました。
大学院に行って働けない間に収入が入ってくる仕組みを作ろうと、アプリ開発を始めて独立しました。その後コロナの期間を経てから大学院へ進学して卒業。帰国し現在に至ります。
ーいろいろなタイミングが重なって今があるんですね。海外から戻られて、賃貸を選ばずホテル暮らしを始めたのは、何か理由があったのでしょうか?
最初は賃貸も検討していたのですが、気軽に入居を始められるマンスリーマンションを契約し、しばらく住んでいました。
その後延長するか否かを迷っていたときに、Xでサブスくらしを紹介するgoodroom journalの記事が目に飛び込んできて。こんなサービスがあるのかと知り、契約しました。
初期費用が賃貸に比べて圧倒的に安いこと、家具家電を揃える必要がなく生活を始められること、短期利用からOKなど、海外から帰国してすぐ日本で暮らしたい方にはすごくいいポイントばかりだと思います。
ほかにも利用料の支払いをクレジットカードで行えるので、その分マイルが貯まり、海外へ行くときに活用できるのも、私にとっては大きなメリットでした。
ーホテルを選ぶ際の条件などはありましたか
まずは予算。次に設備の新しさ、そして繁華街であること。
初めに選んだホテルは、高田馬場にある「ベッセルイン高田馬場」でした。キャンペーン価格で利用できるとあって、予算をクリアしていたことが大きかったです。
良いところはいろいろありますが、例えば室内の間取り。一般的な15㎡の部屋よりも広く感じ、使い勝手もいいんです。インテリアも若い方にも刺さる洗練されたデザインのものが多く、空間づくりがうまいなあと感じますね。
ほかにもUSBポートが多いこともいい。スマホやPC、タブレット、ワイヤレスイヤホンなど、一人でいくつも充電したいものを持っている時代ですから。ベッドも広く、寝そべりながら目の前にあるテレビとスマホを繋いで、すぐにYouTubeを見られる仕様になっているなど、スマートです。
またエレベーターに乗れば、高田馬場の駅まで直結なんです。これも便利。それから洗濯機が無料で利用できるのもありがたいです。ウォーターサーバーも無料で利用できるので、ペットボトルのゴミも出ません。
とにかく居心地が良すぎて、他のホテルに移りづらくなっているほどです(笑)。
ーそれはよかったです!T.S.さんのライフスタイルに合っていたんでしょうね。周辺環境や立地はいかがでしょうか?
賃貸に住んでいたころから、自炊はまったくせず、100%外食派なので、高田馬場という街は合っていました。学生街ということもあり、一人でフラッと入れる、安くて美味しい食堂が多いんです。
また数少ない趣味の一つが散歩。ホテルがちょうど新宿と池袋の間にあるので、食後の運動がてら、どちらかの駅まで歩いていくこともあるんですよ。LUUPも使ったりすることもあります。
疲れたり寒かったりしたらタクシーに乗っても1,000円程度。都心のど真ん中を探検するのを楽しめるのもいいところかもしれません。
ーホテル暮らしをする上で、気をつけていることなどはありますか?
荷物を増やさないように、とても意識しています。今は90リットルのトランクと、機内持ち込みができる小さめのトランクの二つに入る分が、私の全荷物。
とはいえ、仕事柄ガジェット類は多いんですよね。一番大きいのはPCと繋ぐディスプレイ。これはスーツケースの中に入れて持ち運んでいます。
服はあまり多いほうではないと思いますね。基本的にユニクロの、自分に合うデザインのものを着倒して、同じものを買い直すようなイメージです。
ユニクロは世界中にありますから、また新たにゼロから自分に似合う服を探す必要がないので重宝しています。本当に便利です。
30代後半にもなってくると、自分に何が必要で、何が似合うのか。そうしたモノの選び方が分かってきます。
冒険したい気持ちがないわけではないけれど、モノを増やせない今は、本当に自分に合うものだけを買おうと割り切って生活している感じですね。
ーT.S.さんのこれからやりたいこと、暮らしのイメージなどがあれば教えてください
海外と日本の二拠点生活をすることが理想です。
とはいえ今は目の前の仕事も楽しくて、一生懸命やりたい気持ちもあるので、日本国内を転々としながら生活するスタイルもいいですね。
出身が北海道なこともあり、大阪や京都など、関西方面にはあまり行ったことがありません。賃貸暮らしをするなど、何かに縛られていない今だからこそ、チャレンジしてみたいです。
ーT.S.さんから見て、ホテル暮らしが合うのは、どんな方だと思いますか
東京にあまり土地勘のない方、大学進学や就職で、初めて東京に出てくる方が良いのではないでしょうか。
私は別に絶対にホテル暮らし、というよりは、賃貸もいいと思っている方だと思うんです。けれど改めて振り返ると、賃貸って「ガチャ」だなって。
昼間内覧に行って気に入り契約をしたとしても、夜になったら隣人や周辺環境がガラリと変わり、急に騒がしくなったり、意外と街が自分に合ってなかったり。そういうことってよくあることだと思うんです。でも金銭的なことがネックになって、住み続けなければならない方がほとんどですよね。
だったら試しに、気になる街のホテルを選んで暮らしてみて、それから賃貸を契約するために部屋探しをしても、遅くはないのではないでしょうか。そういう部屋探しの仕方って、とても賢いなって思います。
ホテル暮らしも同様に、隣人が騒がしい、部屋の設備が故障したなど、想定外のトラブルもあるかもしれません。ですが他に部屋はいくらでもあるので、住んでいる間に移動させてもらえることが多く、リスクは少ないですよね。
周りの人がやっていないから、一般的な住まい方じゃないから、と二の足を踏んでしまう気持ちもわかります。
でも私もまったく経験がないところから始めて「あ、賃貸って当たり前じゃないんだな。こんな便利な暮らしかたが世の中にはあるんだな」と知りました。
ホテル暮らしはまだまだ周知されるのに時間はかかるかもしれないけれど、今後住まい方の選択肢の一つとして、当たり前になっていくのではないかと思います。
「goodroom サブスくらし」は、月額69,800円から、家具・家電つきのマンスリーマンション、そしてホテルに自由に住み替えが可能なサービスです。
家具や家電、WiFiなど、必要なものが揃っているので、引越しで用意するのは、スーツケースひとつだけ。敷金・礼金などの初期費用もありません。
goodroom が運営するマンスリーマンションにプラスして、全国47都道府県800施設以上のホテルが利用可能。
毎月自由に住む部屋を変えられて、リーズナブルに好きな街に住む。そんな賃貸より身軽な暮らし方を実践してみませんか?
櫻井朝子
三宅朝子
goodroom journal 編集部所属。ライター、バーのママなど、いろんなことをしています。行ったことのない街に降り立つととにかく興奮する、街歩き大好き人間。センスがないのでおしゃれなインテリア、お部屋に興味津々。趣味は読書、刺繍、季節の手仕事など。詳しいプロフィールはこちら