「一人暮らしといえば賃貸」をやめて「ホテル暮らし」。2年半続けたら、1日1日を大切にする習慣が身に付きました
軽やかに暮らす人を紹介していく連載。今回お話を伺ったのは、2年半と長きにわたってホテル暮らしを続けてこられた鈴木さん。長く続けてきた鈴木さんだから語れる、ホテル暮らしの良さや気付きについて教えてもらいました。…
海外で事業を展開していたものの、コロナ禍もあり日本へ帰国した50代の男性。自分を良く見せるためにつけていたタグを全て取り外し、シンプルに暮らすことにしたら、とても楽になったと話します。サブスくらしを使いながら想うこと、心境の変化などについて伺いました。
text : ASAKO SAKURAI
<T.A.さんプロフィール>
50代男性/職業はフリーランスで靴磨きやM&Aなど、さまざまな事業を展開/サブスくらしを始めて3か月ほど/2018年ころから海外を転々としながら、マンスリーマンションに暮らしてきた
ーさっそくですが「サブスくらし」を利用し始めたきっかけはなんだったのでしょうか?
「持たない暮らし」をしたいと思っていていろいろ探していたとき、ホテルに長期滞在できるサービスだったこと、かつ住みたいと思える部屋があった、というのが大きな理由です。
元々2018年ころから海外をベースに仕事をしていたので、マンスリーマンションで暮らすことには慣れていました。
コロナがはじまり事業をやめて帰国したころは、ホテルの稼働が少なかったこともあり、さまざまなホテルが長期滞在ができるプランを出していたので、それを利用していたんです。
けれどコロナが落ち着き、ホテルも安定して稼働しはじめたので、自分で長期滞在を申し込むのが難しくなってきました。そんなとき、goodroomの「サブスくらし」の存在を知ったんです。
最終的には通っている職場まで乗り換え1回で行ける「goodroom residence 横浜保土ケ谷」に空きがあることを知り、実際に利用してみることにしました。
ー帰国後、さまざまな暮らしかたがあるなか、賃貸を選ばなかった理由は何かありますか
ユーザー目線じゃないなあと思う、出費が多いからですね。
敷金礼金、更新料……。ずっと昔からそういうルールだからなかなか変えられないのだろうけど、どうしても無駄なお金だなあと思ってしまって。
基本的に部屋に帰ったら、お風呂に入って寝るだけという生活をしているので、住まいに求めることもごくわずか。静かでベッドがあって、ゆっくり休めればそれで十分なんです。
余計なお金はかけず、住まいを選び、シンプルに暮らしたいと思ったときに、サブスくらしは自分に合っているサービスだと感じました。
ー実際に「goodroom residence 横浜保土ケ谷」で暮らしてみて、立地以外の魅力はどんなところでしたか?
初めて部屋に入ったとき、思った以上に広さがありびっくりしました。
通常13㎡というと、ベッドを置いたらいっぱいいっぱい、というイメージがあったのですが水回りが共用の分、居室空間が広く感じられましたね。
個人的には無印良品の世界観が好きなので、部屋ではとても落ち着いて過ごせています。
それから私は病院が嫌いで(笑)。自分の身は自分で守ろうと、日ごろから代謝を上げることを意識して生活しているので、サウナが完備されているのも魅力の一つでしたね。(※2024年2月現在、男性用サウナは修繕工事中です)
あとはランドリーが無料!これが意外と助かります。週に1回だとしても、コインランドリーを利用すると、1ヶ月でそれなりの出費になってしまいますから。
マンスリー物件のようなんだけれど、自分の融通がきく、賃貸暮らしのよう。その中間の暮らしができるのがいいですね。
ー共有スペースなどは利用しますか?
あまり使わないですね。基本的に家に仕事は持ち帰らない主義なので、共有スペースで仕事をしたりすることはありません。
食事もあまりこだわりがないので、パックごはんにレトルトカレーなどが中心。ケトルと電子レンジが居室に備わっているので、わざわざ共有のキッチンに行かずとも生活できています。
人と交流したい欲があまりないので、部屋のなかで完結できる暮らしができるのは、ホテルのようでちょうどいいです。
ー海外にいたころから、自分で住まいを持たない暮らしかたをされていますよね。賃貸で暮らしていたころと比較して、考え方や価値観に変化はありましたか?
自分で賃貸を借りたり、持ち家を持ったりする暮らしをやめて、私はすごく楽になりました。まず余計なことを考えなくなって、仕事に集中できる環境が手に入ります。
そして何より、見栄を張らなくなりました。
恥ずかしながら若いころは、彼女を部屋に呼びたい、そのためにいい家に住んで、いいインテリアを揃えて、いい車に乗って……そんな「欲」にまみれて生きてきたんです。
今は一人の生活で、暮らしを人に見せびらかす必要がありません。持たない暮らしの楽さに慣れてしまいましたね。
ー「欲」から解放された転機は、どんなことがあったのでしょうか
一つは離婚、もう一つは海外での生活ですね。全てを手放し、環境を変えることで、自分自身がどう在りたいかについて、徹底的に考えました。
また海外では、貧しい生活をしている人を目の当たりにすることも。自分がとても恵まれた環境にいて、なんて欲にまみれていたんだと気付けたんです。
人間関係も整理しました。SNSで何千人もいた知り合いを全て整理し、自分にとって本当に大切にしたい人だけが残りました。
今は必要最低限のものが身の回りにあり、背伸びせず、等身大で心地よくいられています。
ーT.A.さんなら、サブスくらしをどんな人におすすめしたいですか?
まずパッと思いつくのは、私と同じフリーランスで仕事をされている方。
費用の負担が少ないのは、すごく大きいと思いますね。
もう一つは、人生の棚卸しをしたい方。
自分の住まいかたを変えるって、とても大きな決断だと思うのですが、その分自分にとって必要なものは何なのかについて、徹底的に向き合える環境になります。
所有している「モノ」だけでなく、仕事や、人間関係も……。
一度整理して、自分自身を見つめ直すきっかけにしたい方に、ぜひおすすめしたいです。
「goodroom サブスくらし」は、月額69,800円から、家具・家電つきのマンスリーマンション、そしてホテルに自由に住み替えが可能なサービスです。
家具や家電、WiFiなど、必要なものが揃っているので、引越しで用意するのは、スーツケースひとつだけ。敷金・礼金などの初期費用もありません。
goodroom が運営するマンスリーマンションにプラスして、全国47都道府県800施設以上のホテルが利用可能。
毎月自由に住む部屋を変えられて、リーズナブルに好きな街に住む。そんな賃貸より身軽な暮らし方を実践してみませんか?
櫻井朝子
三宅朝子
goodroom journal 編集部所属。ライター、バーのママなど、いろんなことをしています。行ったことのない街に降り立つととにかく興奮する、街歩き大好き人間。センスがないのでおしゃれなインテリア、お部屋に興味津々。趣味は読書、刺繍、季節の手仕事など。詳しいプロフィールはこちら