賃貸における窮屈な縛りからの解放。ホテル暮らしがもたらしたのは、想像以上の自由だった
コロナ禍になりリモートワークが当たり前になったことで、今がチャンスとホテル暮らしを始めて1年半。賃貸をやめるという、勇気ある大きな決断をしたNさんにとって、得られたものは想像以上に大きなものでした。今では「ストレスがなくて不安になるほど」と話すNさんにもたらされた、変化や考え方などについて聞いてみました。 …
日本三大都市圏のひとつ、名古屋。カフェや喫茶店の「モーニング」文化発祥の地であり、手羽先やきしめんなどさまざまな「なごやめし」が堪能できる場所でもあります。
東京から少し離れた名古屋で、2週間のホテル暮らしを体験していただいた方々にインタビュー。ホテル暮らしの様子や、名古屋の楽しみ方について、お伺いしました。
text by RYO ODA
<プロフィール>
みんさん:30歳/接客業/母と猫との実家暮らし
石黒さん:20代/会社員/カメラと自転車が趣味
ーおふたりは、名古屋を訪れるのは今回が初めてですか?
みんさん:好きなアーティストのコンサートに行くために名古屋に来たことはあるのですが、観光はしたことがなくて。なので、名古屋に滞在するのはほぼ初めてでしたね。
石黒さん:僕も観光で名古屋を訪れたことはなかったですし、もともと行ってみたいなと思っていた場所でもありました。
ー実際に過ごされて、名古屋はどんな場所でした?
石黒さん:ごはんがとにかく美味しかったですね。
みんさん:本当に。とにかくたくさん食べていました。私のお気に入りは「味仙ラーメン」でしたね。
石黒さん:名古屋発祥の台湾ラーメンですよね。僕も食べましたが、ものすごく辛かったです。
みんさん:初めて食べたときはあまりの辛さに口の中が大変なことになっていたのですが、やみつきになってしまいました。結局、我慢できずにもう1回食べに行きました。
石黒さん:僕は「あんかけスパゲッティ」が印象的でした。説明が難しい料理なんですが、料理は洋風なのに味はどこか和風で、とてもおいしかったです。
みんさん:あとは、お友達と一緒に韓国焼肉を食べに行ったりもしましたね。本当はもっと名古屋に残って、もっとたくさんおいしいものを食べたいなあと思っていました。
ー石黒さんは、今回お仕事をしながら滞在していたとのことですが、どんな過ごし方をされていました?
石黒さん:今回の滞在では、ホテルの部屋ではなく外で作業をすることが多かったですね。
名古屋は喫茶店のモーニングが有名ですし、実際にカフェや喫茶店が充実していました。僕もコーヒーが大好きなので、いろんなお店のコーヒーを味わうのが楽しかったです。仕事もしっかり進められました。
ーみんさんは、今回お仕事をおやすみされていましたね。
みんさん:長期のおやすみを取れたので、「じぶん時間」を満喫できました。友達の仕事が休みの日は一緒におでかけしていましたが、ひとりのときはテレビを見たり本を読んだり。あと、今回持っていったノートに8月の目標をたくさん書きました。
ひとりで過ごす時間も長かった分、たくさん考えを巡らせることができましたね。仕事の目標とか読んでみたい本とか、いろんなことを書き込んでいました。あと、実家の猫ちゃんと過ごす時間をもっと増やしたいなと思いました。ちょっと寂しくなってしまったので。
ーお友達とはどのような場所におでかけしました?
みんさん:名古屋駅周辺はもちろん散策しました。名古屋駅の金時計で友達と待ち合わせしているときは、「本当に名古屋にいるんだ」となんだか嬉しくなってしまって。
あとは、せっかく2週間滞在できるからということで、ちょっと足を伸ばして蒲郡の方にも車で行きました。そこから竹島にも行きましたし、あとは熱田神宮にも行ってみたり。名古屋だけでなく、愛知県のいろんな場所を楽しめましたね。
「せっかく長い期間滞在するし」と気軽にいろいろな場所に出かけるのも、今まで味わったことのない楽しみ方でした。自由度の高さが、そのまま自分の幸福度の高さに繋がっているような気がして、とても楽しかったです。
ー石黒さんは、どんなところに行きました?
石黒さん:まずは名古屋駅周辺や栄を楽しみました。テレビ塔を見に行ったりとか、栄で名古屋料理を食べて回ったりしましたね。
あと、カメラと折りたたみ自転車を持って、名古屋から北上して犬山の明治村や岐阜の長良川まで行きました。夜に大きなかがり火を焚いて、「鵜(う)」という鳥を操って鮎を捕る「鵜飼」の様子を見ることができましたが、すごい迫力でした。
あとは中部国際空港を見て回ったり、常滑で焼き物のさんぽ道を歩いたり、名古屋以外にもいろんなところに行きましたね。2週間滞在できるおかげで、数日の旅行では候補から外れてしまう場所も楽しめたのが嬉しかったです。
ー今回おふたりが宿泊したのは「チサンイン名古屋」でしたね。
石黒さん:特殊な建物でしたよね。黄色のカラーも相まって、外から建物を見たときは「とうもろこしみたいだな」と感じました。
みんさん:建物の内部構造も独特で面白かったです。部屋が円状に並んでいるホテルは初めてだったので、部屋まで歩くだけで楽しかったです。
お部屋はコンパクトですが、居心地よく感じました。必要なアメニティもすべて揃っていましたし、ひとり時間を過ごしているときも快適でした。
石黒さん:たしかに、僕も部屋で過ごしている間は窮屈さを感じませんでしたね。テーブルも折りたたみ式だったので、空間を有効活用できました。
みんさん:あと、個人的にありがたいなと思ったのは、ホテルのスタッフさん。とても優しく接してくれましたし、ホテルを出入りする時にあいさつしてくれるのが嬉しかったです。安心感もありました。
石黒さん:アクセス性も良かったですね。名古屋駅に徒歩5分で着くので、出かける時にとても便利でした。
ーみんさんは初めてのホテル暮らしですが、ホテル暮らしならではの魅力を感じられました?
みんさん:感動しました……!外に出かけて帰ってきた時にベッドがきれいに整えられているのを初めて見たときは、「これがホテル暮らしか!」と。
あと、生活の自由度が高いのが私にとっていちばんの魅力でした。どんなごはんを食べるのか、何時にどこに行くのか、時間の使い方がとにかく自由。お店や施設が集まっている名古屋という都会だから味わえたと思いますし、掃除や部屋の手入れはホテルに任せることができますし、とにかく自由を感じた2週間でした。
ー2週間ホテル暮らしをしてみて、おふたりの中ではどんな変化が生まれました?
石黒さん:名古屋だけでなく愛知県を堪能できたのが嬉しかったですね。行ったことない場所に行って、その風景を写真に収めるのが趣味なので、とても満足です。
名古屋や愛知で出会った人たちから、東京よりもおおらかな雰囲気を感じたのも、僕にとって新発見でした。電車で困っている時に声をかけてくれたり、折りたたみ自転車をセッティングしている時に話しかけてくれたり、優しくてフレンドリーな方が多いなと思いました。
そのとき出会った方々がたまたま親切だったのかもしれませんが、名古屋に滞在中は東京とは違う雰囲気を感じていました。東京はもっと時間や用事に追われている感覚があるのですが、名古屋ではもっとゆったりしていたような気がします。
みんさん:私は、今回のホテル暮らしで視野が広がったように感じています。見知らぬ土地を歩く中で、「こっちに歩いたらこんなお店があるんだ」「裏道を通ったらこんな風景があったんだ」と、なんだか探検をしているような気持ちになりました。
でも、もしかしたら普段住んでいる場所でも、もっと注意深くまわりを見回してみたり、いつもと違う道を通ってみたりするだけで、きっと同じような発見があるんじゃないかって気づいたんです。
そのおかげで、もともとインドア派だったのに、ホテル暮らしが終わってからも毎朝散歩するようになりました。もっと身の回りの変化を見つけたいなって思って。
だから、普段の生活の中でも、ホテル暮らしを体験する前よりも、なんだか視野が広がったような感覚がします。家の中で過ごすのが好きな方や、実はどこかに出かけるのが苦手な人ほど、私のように新鮮な気づきがあるんじゃないかなって思いますね。
*
東京から約1時間半、大阪からは1時間。都会として発展した街の中に、名古屋ならではの文化が眠っています。名古屋から少し飛び出して、愛知県の各地を楽しむのもいいですね。
名古屋で2週間のホテル暮らしをしてきたおふたりの、思いのままに名古屋を楽しんでいる様子を聞きながら、私も名古屋の街を歩いてみたくなりました。
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織田諒
織田諒
編集アシスタント。写真も動画も撮るのが好き。愛機はFujifilm。革のものと古いものが好き。論文を漁り回るのが趣味。