カメラを手に、自転車で京都を巡る。初めてのホテル暮らしで見つけた、新しい自分とは
新しい暮らし方を実践している方々に話を伺うインタビュー企画。第17回は、京都で2週間、初めてのホテル暮らしを実践したgoodroom社員の石黒さんにインタビューしました。 カメラを提げ、自転車で京都をぐるりと巡った石黒さん。ホテル暮らしを始める前までと比べて、生活ががらりと変わったそうです。一体、どのような変化があったのでしょうか。…
新しい暮らし方を実践している方々に話を伺うインタビュー企画。第18回は、2021年の夏からホテル暮らしを始めたOさんにお話を伺いました。
仮の住まいとしてスタートさせたホテル暮らしも、気づけば1年半が経っていたとのこと。その背景には、ホテル暮らしの快適さと、Oさんが大切にしている生活のスタイルがありました。
text : Ryo Oda
<プロフィール>
Oさん/30代会社員/ディズニー好き
━Oさんがホテル暮らしを始めたのはいつ頃からですか?
ホテル暮らしを始めたのは2021年の7月です。もともと静岡県の小さな村に住んでいましたが、その年の5月ごろに東京での仕事が決まりました。
引越しのための準備期間が2ヶ月しかなくて。その中で新しい部屋を探し、電気やガス、ネット環境といったインフラの手続きをして……と準備を進めるのは大変だなと感じていました。さらに当時は、コロナウイルスによる緊急事態宣言も出されていて、賃貸契約のために何度も東京に行くのは怖かったんです。
その時にちょうどサブスくらしというサービスを見つけました。ホテル暮らしなら契約や準備がぐんと楽になるし、「まずは半年くらい一時的にホテル暮らしをしつつ、コロナが落ち着いたら賃貸を借りよう」と思って始めたんです。気がついたら、なんだかんだ1年半以上も経ってしまいましたね。
━そのままホテル暮らしを続けてこられたんですね。
ホテルでの生活が快適すぎて、離れられないって感じですね。通勤時間をかなり短縮できますし、掃除や自炊のめんどくささから解放されるのが嬉しいです。
以前よりホテル暮らしの料金自体は高くなってきていますが、賃貸と比較するとまだまだお得だと思います。光熱費も値上がりしてきている中、コスト面での魅力も感じますね。
━ホテル暮らし歴も比較的長いと思いますが、今までどれぐらいの数のホテルで生活してきましたか?
正確な数字は覚えていないんですけど……おそらく10ヶ所近くのホテルを利用してきたと思います。かなり飽き性なのでホテルごとの滞在期間は1ヶ月前後が多いですが、一番気に入ったリッチモンドホテル水道橋は5ヶ月くらい滞在していましたね。
職場まで徒歩10分、水道橋駅までも歩いて5分と交通の便がよかったです。東京ドームシティのすぐ近くにホテルがあるので、近辺に飲食店がたくさん並んでいて食事面でも快適でした。東京ドームにワクチンを打ちに行って、すぐにホテルの部屋に帰ってゆっくりできたのもいい思い出です。
さらにホテルの1階と2階がドン・キホーテ、3階にサイゼリヤが入っているのもお気に入りポイントでした。生活用品から食事まで、あらゆることが同じ建物内で完結してしまう便利さは、生活する上でありがたかったです。
━仕事がある日はどのような過ごし方を?
僕の場合は午後出勤がほとんどなので、朝はゆっくりと過ごすことが多いですね。早起きが苦手なので、平日に仕事をしている一般的なサラリーマンの方よりも遅めの時間に起きています。まったり朝食をとって、その後はホテルの部屋でコーヒーを飲みながら、自分の好きなことをする時間を作っています。
━ゆったりと過ごす時間も大事にされているんですね。仕事が休みの日もお部屋で過ごすことが多いですか?
仕事がない日は、むしろ外に出ることが多いです。交通の便がいいので、東京にあるおいしいお店をSNSで探して訪れています。
あとは毎月1回は必ず東京ディズニーリゾートに遊びに行きますね。電車で20分ほどで行ける、僕の一番の楽しみなんです。
━毎月行くなら、パークのすぐ近くのホテルで生活したくなりませんか……?
それがですね、ならないんですよ!片道20分かかるのが僕にとってすごく大事で、電車に乗りながらワクワクと余韻に浸れる時間が必要不可欠なんです。あまり近すぎちゃうと、新鮮さや特別感がなくなってしまう気がするんですよね。
東京タワーのすぐ近くに住んでいた時も、最初は「東京タワーだ!」と喜んでいたんですが、もう次の日には見上げなくなっちゃって。ディズニーのすぐ近くに住んで、園内で打ち上げられる花火を毎日見ていたら、それもきっと飽きちゃうんじゃないかって思うんです。それぐらい飽き性だからこそ、適度な距離感は大切にしたいです。
━お部屋にもディズニーのグッズが並べてあるのが見えますね
ホテル暮らしにも関わらず、ディズニーに囲まれた部屋になっています。パーク内で売られているグッズはもちろん持っていますし、ディズニーキャラクターが描かれた壁紙も飾っているんです。
あとは浅草で友達に描いてもらった似顔絵もありますね。去年の7月に買ってから、ずっと持っています。
好きなものにお金を使えるっていうのは、僕にとって大事なことのひとつ。ホテルで生活すると物理的なスペースが限られているので、強制的にあまり必要ないモノが買えなくなります。僕の場合は、洋服もシーズンごとに全てリサイクルして買い換えているので、あまり通年で服を持つことがないんです。
その分、食やディズニーに時間もお金も投資することができる。あとゲームをするのも好きなので、ゲーミングパソコンとモバイルモニターも持っています。コンパクトな部屋であっても自分のお気に入りの場所を作り上げる楽しさが、僕は好きですね。
━ホテル暮らしを始める前と比べて環境や生活に変化が生まれたと思いますが、価値観や考え方は何か変わりましたか?
たしかに、生活は変わったと思います。都会に出た分、上京前と比べて外で過ごす時間は長くなりましたし、いろいろな人と話すようになりました。観光客の方に声をかけてみたり、ホテル内の温泉やサウナで別の利用者と仲良くなったり。以前、サウナで仲良くなった人がとある企業の会長と知った時は驚きましたね。
でも……根っこの部分は変わっていないと思うんです。
例えば今いる部屋を見てみても、机とベッドがあって、そこに自分の好きなものを置いているこの風景は、上京前の生活と結局あまり変わってないですね。自分の部屋を、そのままホテルに持ってきたんじゃないかな、ってくらい。
ホテル暮らしって、自分の内面も生活も一変してしまうと感じてしまう人も多いんじゃないかなって思います。でも、意外とそれまでの自分と変わらない部分も多いです。たとえ場所が変わっても、自分自身が大事にしたいことや好きなもの、心地よい生活習慣を変える必要はないんじゃないかな。
━変わらなくてもいい、っていうのはどこか安心感がありますね。
そうですね。わざわざ自分の好きな生活を崩す必要はないと思います。もちろん、変化を求めたい人や効率さを求める人にもホテル暮らしはぴったりだと思います。
でも、むしろ自分らしさを大事にする、それまでの生活の延長線上で心身ともに豊かになっていく、そういうホテル暮らしも素敵だと思いますね。自分自身のホテル暮らしを振り返ってみても、そう感じます。
*
多くの人にとっての「普通」である賃貸暮らしとは、また違う暮らし方。そんなホテル暮らしでも、自分の変わらない部分を大事にするOさんのお話を聞いて、変化に対して感じてしまう不安が優しくほぐれていきました。
変化や進歩が目まぐるしい現代の中で、ホテル暮らしは自分らしさを見つめ直すきっかけになるかもしれません。
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織田諒
織田諒
編集アシスタント。写真も動画も撮るのが好き。愛機はFujifilm。革のものと古いものが好き。論文を漁り回るのが趣味。