上京をきっかけにはじめたホテル暮らし。趣味や自分らしさを優先する暮らし方のコツって?
新しい暮らし方を実践している方々に話を伺うインタビュー企画。第18回は、2021年の夏からホテル暮らしを始めたOさんにお話を伺いました。 仮の住まいとしてスタートさせたホテル暮らしも、気づけば1年半が経っていたとのこと。その背景には、ホテル暮らしの快適さと、Oさんが大切にしている生活のスタイルがありました。…
新しい暮らし方を実践している方々に話を伺うインタビュー企画。第16回は、ホテル暮らしを始めて約1年半、都内のホテルを合計6カ所巡ってきたY・Kさんのインタビューをお届けします。
賃貸を探すための仮住まいとしてホテル暮らしをスタートさせたY・Kさんですが、その快適ぶりにすっかりハマってしまったそう。その理由を詳しく伺いました。
text : Rei Sato
<プロフィール>
Y・Kさん/30代会社員/電子機器が好き
―まずは、ホテル暮らしをはじめたきっかけを教えてください。
2021年の4月から東京への転勤が決まったことがきっかけです。3月に辞令が出て急いで賃貸を探していたのですが、当時は緊急事態宣言の真っ只中で、県外移動が推奨されていませんでした。内見ができないなかで自分が納得できるような物件を探すのは大変だったため、とりあえず短期間の滞在としてホテル暮らしを選びました。
実際始めてみると、想像以上に快適で、かれこれ1年半もつづけていますね。
―ホテル暮らしをはじめる前、不安に感じることはありませんでしたか?
全然なかったです。むしろなんでみんな選択しないんだろうと疑問に思うくらい(笑)ホテル暮らしは高いのかなと思っていたのですが、1泊7,000円〜1万円するホテルに賃貸とほとんど変わらない金額で住めることにとても驚きました。唯一ネックになるのは価格くらいだと思っていたので。
清掃サービス付きで、届いた宅配便はホテルのスタッフさんが受け取ってくれますし、セキュリティ面もしっかりしています。賃貸とほとんど同じ価格帯で、生活のクオリティが高く保たれる安心感がありますよね。ホテルによっては朝食や大浴場などうれしいサービスがついてくることさえあります。ホテル暮らしは合理的な選択だと感じました。
―荷物はどのように管理されているのでしょうか?
いまは、1週間分くらいの荷物が入るスーツケースと、出張用の小ぶりのスーツケース、あとは仕事用のトートバックの3つになります。もともと、荷物が少ないほうだったので断捨離にはあまり苦労しませんでした。
中身は仕事の道具や最低限のデジタル機器、あとは洋服くらいですかね。洋服はほとんどスーツなんです。平日は仕事で着ますし、休日もスーツで過ごしていてもあまり気にならなくて。オンでもオフでも着られるものを選ぶことが荷物を減らすコツだと思っています。
―もともとシンプルな暮らしに魅力を感じていらっしゃったのでしょうか?
ミニマリストと言えるほどかはわからないですが、荷物が少ない気持ち良さは感じていました。ホテル暮らしになって、引越しをするたびに必要なものが絞られていきます。
以前はものを減らすことの面白さに目が向いていましたが、いまは「何が残るか」に興味を持つようになりました。これだけ引越しをしてもまだ残っているということは、自分にとって大切なものである証だと思います。僕にとっては電子機器ですね。やっぱり好きなんだなあと、自分の趣味を再認識できました。
―平日と休日、どんなホテル暮らしを過ごされていますか?
平日はサテライトオフィスへ出社してリモートワークをしています。ホテルのお部屋はデスクが小さいこともあるので、基本は外で仕事をしますね。定時後や休日は家の周りの飲食店を開拓することが1つの楽しみになっています。お部屋の中では「Chromecast」をテレビに接続し動画配信サービスで映画を観たり、電子書籍での読書を楽しんでいます。
―ホテル選びにこだわりはありますか?
基本的には職場まで電車で1本、30分以内の場所を選択するようにしています。あとは、持ち歩きのWi-Fiルーターに接続できる有線LANがあるかどうか。手持ちのスマートスピーカーやChromecastを活用するためにも独立したWi-Fiを構築する必要があるため、有線LANがあるかどうかで僕にとっての住環境が変化します。Wi-Fiルーターがあると、接続の手間が省けたりネット環境も安定しやすくなります。もちろんホテルのWi-Fiで事足りる方も多いと思うのですが、僕なりのこだわりですね。
―これまで合計6カ所のホテルを経験されていますが、お気に入りのホテルはありますか?
コンフォートホテル系列はどこも朝食サービスがついていて、部屋も綺麗で快適でした。特に「コンフォートホテル東京東日本橋(※2023年2月現在休館中)」は、全自動のドラム式洗濯乾燥機と自販機が完備されていて。全自動だと乾燥機への入れ替えが不要になりますから、スタートすればほったらかしでOK。そういう小さな心遣いが暮らしのクオリティを高めてくれます。
他にも「theb水道橋」は大浴場とサウナが併設されています。大浴場がある暮らしは本当に贅沢ですよね。水道橋は暮らす場所としてもとても気に入っています。駅から近いわりには落ち着いた住宅街で、飲食店もたくさんあるし「スパ ラクーア」も近くて過ごしやすかったです。
―選ぶ場所によって、街の個性を感じられそうですね。
そうですね。新橋はやっぱり飲み屋街なんだなあって。日中歩いていても子どもはほとんど見かけませんし、便利な立地ではあるけど騒がしいことが気になりました。
でも、そもそも「その街で暮らすってどんな感じなのか」を知るためにホテル暮らしをしているようなものなので、「自分にこの街は合わないかもな」という発見も楽しめている感覚があります。あまり気負わず街を選んで、合えば戻ってくるし、合わなければ次の場所に行けばいいと思っているので。
―ホテル暮らしを経験するなかで、変化した価値観などはありますか?
もともとインドアな性格でいろんな場所に行くことに関心のあるタイプではなかったんです。ただ、生活の延長としてであれば、街歩きが楽しめることが発見できましたね。ホテル暮らしの場合、インテリアを変えられないことがデメリットになりがちですが、その分外に出て街歩きをする楽しさに気づけたので、僕としてはうれしかったです。
今後は、ワーケーションというほどではなくても、出張先に合わせて1ヶ月くらい県外に滞在することも視野に入れています。
―ホテル暮らしによってアクティブになられたんですね。
あとは、自分の気分や状況によって、柔軟に暮らす場所を変えられることがホテル暮らしの最大のメリットだと思います。もしリモートワークでなくなったら、会社の近くのホテルに移り住むだけですから。
象徴的な出来事としてコロナがあったように、いまは不確実で先が読めない時代とも言われています。僕のように急に転勤になったり、急にリモートワークになったり、何かと未来が読みづらい世の中ではありますが、ホテル暮らしは臨機応変に暮らしを変えていける力を与えてくれるものだと思います。抽象的ではありますが、その力が「どんなことがあっても大丈夫」と思える自信を与えてくれていますね。
―臨機応変に暮らしを変えていける力。素敵ですね..….!
僕のように急に転勤が決まった方や、これから一人暮らしを検討中の方にもぜひおすすめしたいです。家具を揃える必要もないですし、なかなか内見に行けないという方は、ひとまずホテル暮らしを始めてじっくりお部屋を探すこともできますから。と言いつつ、僕のように、ずっとホテル暮らしになったりして(笑)まずはお試しの気持ちで1回やってみるだけでも、その快適さを十分感じられると思います。
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ホテル暮らしは「どんなことがあっても大丈夫」と思える自信を与えてくれる――。
お部屋探しをはじめる方が多いこれからの季節。入学や転勤など、ホテル暮らしであれば急に訪れる暮らしの変化にも柔軟に対応することができます。Y・Kさんのように、まずはお試しする気持ちでホテル暮らしを始めてみてはいかがでしょうか?
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佐藤伶
佐藤伶
編集部所属。ライター・編集者。猫2匹、住まいは東京。喫茶店と古本屋巡りなど、古いものが好き。パリのアパルトマン住まいに憧れています。