賃貸における窮屈な縛りからの解放。ホテル暮らしがもたらしたのは、想像以上の自由だった
コロナ禍になりリモートワークが当たり前になったことで、今がチャンスとホテル暮らしを始めて1年半。賃貸をやめるという、勇気ある大きな決断をしたNさんにとって、得られたものは想像以上に大きなものでした。今では「ストレスがなくて不安になるほど」と話すNさんにもたらされた、変化や考え方などについて聞いてみました。 …
新しい暮らし方を実践している方々に話を伺うインタビュー企画。第15回は、ホテル暮らしをはじめて約10ヶ月、5カ所のホテルを巡ってきたFナンデスさんのインタビューをお届けします。
ミニマルな暮らしが自分の心を豊かにしてくれることに気づいたFナンデスさん。ホテル暮らしをはじめたきっかけや、ホテル暮らしによって磨き上げられた「シンプルな暮らし」について教えてくれました。
text : Rei Sato
<プロフィール>
Fナンデスさん/30代フリーランス/ミニマリスト/ホテル暮らしをきっかけにグルメ好きに
Instagramアカウントはこちら
https://www.instagram.com/fnandesu_hotel/
ーまずは、Fナンデスさんがホテル暮らしをはじめたきっかけを教えてください。
断捨離を進めていくなかで、賃貸暮らしではもう捨てられるものがなくなったことがきっかけだったんです(笑)「部屋の乱れは心の乱れ」と言われるように、以前は不要なものや人間関係に支配されてしまい、心が不安定でした。
そんな状態を打破すべく、ミニマルな暮らしを心がけていくうちに、繰り返し断捨離をしてものが減っていくことに幸福感を覚えるようになって。究極なミニマリズムを追求した結果、半ば勢いでホテル暮らしをはじめていました(笑)
ー半ば勢い……!素晴らしい行動力ですね。
実はホテル暮らしをすると決めてから、たったの2週間後に賃貸を解約したんです。咄嗟の思いつきで(笑)でも、そのくらいにホテル暮らしに魅力を感じていましたし、ホテル暮らしのほうが「自分軸で自由に生きる」っていう僕のモットーが叶えられるんじゃないかと思い、即行動に移しました。
ー実際ホテル暮らしをすると決めてから、2週間で断捨離するのは大変ではありませんでしたか?
もうそこは、「気合いでどうにかする」としか言いようがありません(笑)100Lのスーツケースに全てが収まるように、毎日断捨離をしつづけました。判断軸は「使うか、使わないか」ではなく、もっと具体的に「いま現在、使っているか、使っていないか」です。慣れてくると躊躇なく捨てられるようになりました。
量を減らすことはもちろんですが、各アイテムを最小化することもおすすめです。例えば、サコッシュや財布はより小さく薄めのものに変えたり、モバイルバッテリーはコンパクトだけど容量が多いもの、靴はハイカットやブーツは持たずに軽量なスニーカーだけを選ぶようにしています。
ーFナンデスさんのお気に入りのホテルはありますか?
これまで5カ所のホテルでホテル暮らしをしましたが、いちばんのお気に入りは「NOHGA HOTEL AKIHABARA TOKYO」です。
レストランの食事のクオリティが高く、ホスピタリティも素晴らしい。運動がしたい時は、ホテル内のジムが利用でき、サイクリングがしたくなったら、自転車のレンタルも可能です。洗濯代行サービス(有料)もあって、洗濯のたびに利用していました。
ーホテル選びのこだわりは?
「滞在して自分の気分が上がるか」と「仕事が捗るかどうか」が大切です。インテリアが好みかどうか、部屋の中にデスクもしくはコワーキングスペースがあるか、シャワーのみのお部屋の場合は近くに銭湯があるか、職場までのアクセスは良いかなど、あわせて参考にしているポイントです。
あとはグルメ巡りが好きなので、気になるお店の多い神田・秋葉原付近を中心にホテルを選んでいます。交通の便もいいし、サブスくらしに掲載されているホテルも多いので、このエリアは個人的におすすめですよ。
ーグルメ巡りがお好きな方はホテル暮らしとの相性が良さそうですね!
そうだと思います。実は、僕がグルメ好きになったのは、ホテル暮らしをはじめてからなんです。Instagramや食べログで気になるお店を見つけて、休日に足を運びます。住むホテルが変わると、周りの飲食店やUber Eatsなどのお店のラインナップも変わるので、引っ越すたびに毎回とても楽しみですね。
ーあらためてFナンデスさんにとってのホテル暮らしの魅力とはどんなところでしょうか?
賃貸に比べて入居審査や契約、初期費用などがほとんどかからないため、圧倒的に自由度が高く、旅をするように暮らせるのが大きなメリットです。僕の場合、スーツケース1つあればどこにでもいけるので、今後は大阪や沖縄でのホテル暮らしも計画しています。
他にもやっぱりメリットといえば、自分の時間を多く確保できることだと思いますね。部屋の清掃はお任せできますし、食事も基本的に外食でサクッと済ませるので、その分は時間が浮きます。
自炊ができないことがデメリットと思われがちですが、献立を考える時間、買い物をする時間、料理する時間、皿洗いの時間、これらを趣味や仕事の時間に充てられるので、時間を確保するという観点では一長一短あるかなと。もちろん、健康面での工夫は必要だとは思いますが。
ー食事の健康面で工夫していることはありますか?
毎日水を2L飲むこと、昼はサラダとゆで卵を食べ、その代わり夜は好きな食べ物を食べること、あとは毎日60〜120分のウォーキングすること。この3つは欠かさず今も続けてます。
信じがたい話ですが、不健康が懸念されがちなホテル暮らしで僕はむしろ10キロ痩せたんです(笑)顔色も良くなったり、睡眠の質も上がったように感じます。もちろん個人差はあると思いますが、健康を意識するようになってよかったなと。
ーホテル暮らしをはじめてみて、暮らしや価値観に変化はありましたか?
「自分軸で自由に生きる」という僕のモットーは、ホテル暮らしによってより磨き上げられたような感じがします。断捨離はいまや趣味のようなもので、「無駄なものはないか」チェックするのが毎日のルーティンにまでなっていますね。また、浪費が減ったことで家計簿をつけるようになったりと、以前の自分では考えられない変化も起きています(笑)
身軽であることで行動力が身についたり、物や人間関係に依存せず自分軸で生きていけるんだと、自信に繋がりました。スッキリとした生活を送ることで精神衛生がとても良く、些細なことでも幸福感を得られるようになったと思います。とにかく毎日が楽しいです。
ー最後に、ホテル暮らしはどんな方におすすめですか?
もちろん、純粋にホテルが好きな人や自分の興味に従ってホテル暮らしを試してみるのもすごくいいと思います。
でも、ホテルに関心がない人でも「人生を変えたい」「何かに没頭したい」と思っている人にぜひホテル暮らしを勧めたいです。何かに行き詰まってしまっても、環境を変えることで物事が好転することもありますから。僕のように、思い立ったら2週間後からでもはじめられるのがサブスくらしのすごいところだと思いますね。
僕はホテル暮らしで贅沢な暮らしがしたいというより、自分の時間を確保したり、自分の人生を変えるための1つの手段だと捉えています。ぜひたくさんの方々にトライしてみてもらいたいですね。
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佐藤伶
佐藤伶
編集部所属。ライター・編集者。猫2匹、住まいは東京。喫茶店と古本屋巡りなど、古いものが好き。パリのアパルトマン住まいに憧れています。