賃貸における窮屈な縛りからの解放。ホテル暮らしがもたらしたのは、想像以上の自由だった
コロナ禍になりリモートワークが当たり前になったことで、今がチャンスとホテル暮らしを始めて1年半。賃貸をやめるという、勇気ある大きな決断をしたNさんにとって、得られたものは想像以上に大きなものでした。今では「ストレスがなくて不安になるほど」と話すNさんにもたらされた、変化や考え方などについて聞いてみました。 …
新しい暮らし方を実践している方々に話を伺うインタビュー企画。第12回は、10月から福岡でホテル暮らしをはじめたgoodroomのマネージャー・佐々木結芽さんの、ホテル暮らしのきっかけや暮らしぶりについて紹介します。
text : Rei Sato
ーまずは、ホテル暮らしをはじめたきっかけを教えてください。
人生で1回はホテル暮らしのような、自由で身軽な生活をしてみたかったんです。新卒で上京してから5年間、賃貸で一人暮らししたり同棲したりしていたのですが、「今後どう生きていきたいかなあ」とここ1年くらい悶々としていました。
そんな時に友人の結婚式で初めて訪れた福岡があまりにも魅力的で。一度身軽になって生活の仕方も働き方もリセットしてみようかなあと勇気を持てたんです。
ー現在は、福岡でホテル暮らしをされていますが、福岡のどんなところに魅力を感じたのでしょうか?
おいしいご飯とお酒が大好きなのですが、福岡には東京よりも安くておいしい個人店がたくさんあったんです!旅行の数日では全然回りきれなくて。
福岡はすごく住みやすいコンパクトな街だと言われていて、福岡に行った人はもう全然東京に帰って来ないんですよ(笑)何がそんなに魅力なんだろうって疑問だったんですが、行ってみたらわかってしまったんです。
ー初めてのホテル暮らしに「静鉄ホテルプレジオ博多駅前」を選ばれましたが、ホテル選びのポイントを教えていただけますか?
リモートワークに対応できるデスク周りの環境が整っていること、コワーキングスペースへのアクセスがいいこと、水回りがきれいなこと、あとは洗濯機と電子レンジが館内にあるかどうかをチェックしていました。
この条件で4つくらい候補が挙がって、そこからは部屋の内装で決めました。インテリアにこだわりがあるタイプなので、私物がお部屋に馴染みやすいようなシンプルな内装のホテルを選ぼうと思っていて。自分が好きな空間にアレンジしやすいかお部屋かどうかが、私にとって大切なポイントでした。
ー実際には、どんなふうに空間をアレンジしているのですか?
お気に入りの時計やハガキサイズのアート、洗面台にはアクセサリー置き場を作ってみたり、そのまま置いてもおしゃれな段ボール「バンカーズボックス」を使ったりしています。スーツケースもどんなお部屋にも馴染みやすいように黒のシンプルなデザインにしてみました。
ーホテル暮らしでも好みのインテリアを諦めることなく、楽しんでいる様子が素敵ですね。
以前、1週間だけホテル暮らしをしたことがあったのですが、その時はトートバック1個くらいの、本当に最低限の荷物だけで行ったんです。ホテル暮らしのワクワクはあったものの、なんだかすごく寂しくなってしまったんですよね。そのことを他のホテル暮らし経験者に話してみたら「自分が普段から使っているものやお気に入りのものがそばにあると、全然寂しくなくなるよ」と教えてくれました。
だから、今回はちょっと重たくなってもお気に入りのものは持っていこうと。そうしたら、たしかに寂しくないし、前回よりもちゃんと自分の居場所としてくつろげているなあと感じています。
ープライベートでは、どんなふうに福岡ライフを満喫されていますか?
この間は、友達と壱岐島に遊びに行って星空が見えるサウナを満喫してきました。九州はサウナが充実しているので、まだまだ行き足りないですね。
あとは、やっぱりご飯屋さん。これまで一人で居酒屋に行ったことがなかったんですが、こっちに来てからはよく一人でも飲みに行くようになりました。もともとアクティブなタイプではあるのですが、ホテル暮らしをはじめてからより一層、一人でも出かけて楽しめるようになりましたね。
ーホテル暮らしによって、より一層アクティブに?
はい。福岡には一人呑みできるお店もたくさんあって、そういう文化が後押ししてくれているところもあると思います。
でもそれ以上に、ホテル暮らしする前に断捨離したことで、心も身軽になった気がしていて。嘘みたいに聞こえるかもしれないですが、物が少ないと時間が余るようになるんです。不思議ですよね。しかも、ホテルだと清掃サービスもあるから、時間に余裕ができて自然と外に出たくなるというか。
せっかく勇気を持ってホテル暮らしをはじめたんだから、「自由を謳歌しよう!」という気持ちが強まりました。チャレンジ精神が旺盛になったと思います。
ー現在はリモートワークをしながら東京オフィスの方たちとお仕事をしているかと思いますが、距離がある中で仕事をしてみていかがですか?
私はマネージャー職をしているのですが、最初はチームメンバーの顔が見れないことに対して不安を感じていました。最適解は模索中ですが、出社していた時よりもこまめに電話で話すようにしたり、朝の雑談タイムを設けるようにしたり、リモートワークでもチームのコミュニケーションのために工夫できることはたくさんあるなと思っています。
やっぱり、働き方も生活スタイルももっと多様であっていいはずだし、それをマネージャーが先陣を切ってトライすることで、みんなもやりやすくなってくれたらいいなって。
ー今後は東京オフィスとの行き来はどのくらいのペースでしていく予定ですか?
今のところは、月に1回は東京に戻ってみんなの顔を見たいなと思っています。
また、この1ヶ月は福岡、来月は東京、再来月はまた福岡に戻ってきて、また東京に、というプランで考えています。
毎月住む場所を変えられることがホテル暮らしの大きな魅力だと思っていて、そういうサブスくらしの制度があるからこそ、東京との2拠点生活が実現できたなあと思っています。まだ完全に地方暮らしには振り切れないけど、新しい暮らし方にトライしてみたいという方は、ホテル暮らしはおすすめですね。
ー最後にどんな人にホテル暮らしをすすめたいですか?
仕事でもプライベートでも「今のままでいいのかなあ」と悩んでいる方は、私以外にも多くいらっしゃると思うんですよね。なんとなく感じている違和感に気づいているものの、自分が我慢すればいいんだって思い込んでしまっている場合もあると思います。でも、勇気を持って一回環境を変えてみると、意外と大丈夫だな、むしろ今の自由ってすごく尊いものなんだなと、新しい気づきもあると思います。
昔の自分に会えるなら「ウジウジしてないでさっさとホテル暮らしはじめちゃいなよ!」って言いたいですね(笑)
*
福岡の魅力に背中を押されてはじまった、佐々木さんのホテル暮らし。かつて悶々と悩んでいたことが嘘のように、今の生活を全力で楽しんでいる彼女の姿が印象に残るインタビューでした。
佐々木さんのInstagramアカウントはこちら
https://www.instagram.com/s__yume/
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家具や家電、WiFiなど、必要なものが揃っているので、引越しで用意するのは、スーツケースひとつだけ。敷金・礼金などの初期費用もありません。
さらに、goodroom が運営するマンスリーマンションにプラスして、全国47都道府県800施設以上のホテルが利用可能。
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佐藤伶
佐藤伶
編集部所属。ライター・編集者。猫2匹、住まいは東京。喫茶店と古本屋巡りなど、古いものが好き。パリのアパルトマン住まいに憧れています。