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布団も机もないけれど。ミニマルで豊かに暮らす、25㎡ワンルーム一人暮らしのインテリア

私らしく暮らす。賃貸インテリア Vol.195

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布団も机もないけれど。ミニマルで豊かに暮らす、25㎡ワンルーム一人暮らしのインテリア

部屋に置くものも、色の数にも徹底してこだわってミニマルに。汎用性の高い家具と、名作の照明とともに、ものが少なくても豊かな暮らしを送っていらっしゃる、25㎡ワンルームの一人暮らしのお部屋を拝見しました。

text : Miha Tamura / photo : @apartment_m301

布団も机も、「○○するときだけ」にしか使えない家具はいらない

apartment301さんが一人暮らしをしていらっしゃるのは、25㎡のワンルーム。
熊本の震災で、部屋にあるものの多くが壊れてしまったことをきっかけに、ミニマリスト的な暮らし方へと変わられたという apartment301 さん。
お部屋を拝見すると、「なんとなく、あって当たり前」と思っていたものでも、「なくても、こんなに豊かな暮らし方ができるんだな」と、驚きの連続です。

お部屋の広さは25㎡。部屋にある家具は、ベッドとスツールが2個、シンプルなコートハンガーだけ。

お部屋の広さは25㎡。部屋にある家具は、ベッドとスツールが2個、シンプルなコートハンガーだけ。

木製フレームに畳をはめ込んだベッドは、YouTuber「建築家二人暮らし」さんがデザインを手がけた「部屋を広くする家具【LIVING BED】」。クラウドファンディングで手に入れたものだそう。

木製フレームに畳をはめ込んだベッドは、YouTuber「建築家二人暮らし」さんがデザインを手がけた「部屋を広くする家具【LIVING BED】」。クラウドファンディングで手に入れたものだそう。

「ベッドって、夜寝る時だけしか使えないけれど、このベッドなら、昼間はソファがわりに座ったり、夜だけではなく使えるところがとても気に入っています」

「ベッドって、夜寝る時だけしか使えないけれど、このベッドなら、昼間はソファがわりに座ったり、夜だけではなく使えるところがとても気に入っています」

お布団は昼間はどこにしまわれているのかな、と思ってお聞きしてみたら、なんと、「寝袋で寝ています」という答えが。

冬に使用されているのは、とてもシンプルなスノーピークの寝袋。

冬に使用されているのは、とてもシンプルなスノーピークの寝袋。

夏場はインナーシュラフのみで寝られるため、寝袋はクッションになるんだそう。徹底して必要なものだけにこだわられています。

夏場はインナーシュラフのみで寝られるため、寝袋はクッションになるんだそう。徹底して必要なものだけにこだわられています。

洋服の数は年間通して20着ほど。オフシーズンの衣類は収納の上部にしまっていて、クローゼットにかかっているものはごくわずか。余ったスペースは、身支度のスペースとしてお店のようにディスプレイし、使われています。

洋服の数は年間通して20着ほど。オフシーズンの衣類は収納の上部にしまっていて、クローゼットにかかっているものはごくわずか。余ったスペースは、身支度のスペースとしてお店のようにディスプレイし、使われています。

DRAW A LINE を利用して作られているコートハンガーに、丈の長いワンピースをかけて。ワンシーズン中の衣類は本当にこれで全部なんだそう。

DRAW A LINE を利用して作られているコートハンガーに、丈の長いワンピースをかけて。ワンシーズン中の衣類は本当にこれで全部なんだそう。

料理が終わったら、いつもこの状態にリセットするというキッチン。使う道具は、圧力鍋とstaubの鍋がひとつずつ。フライパンはありません。自分のつくる料理を考えたら、それで十分だったそう。

料理が終わったら、いつもこの状態にリセットするというキッチン。使う道具は、圧力鍋とstaubの鍋がひとつずつ。フライパンはありません。自分のつくる料理を考えたら、それで十分だったそう。

以前はたくさんお持ちだったという食器も、震災で多くが割れてしまったこともきっかけに、この木箱2つ分に収まる量まで減らされています。

以前はたくさんお持ちだったという食器も、震災で多くが割れてしまったこともきっかけに、この木箱2つ分に収まる量まで減らされています。

オープンにされているシンク下のスペースにすっぽり。

シンク下のスペースにすっぽり。※扉を外されていた頃のお写真。現在は扉をつけられています。

食事をとるときは、ベッドに座ってスツールを机にするか、出窓にスツールをあわせるか。

食事をとるときは、ベッドに座ってスツールを机にするか、出窓にスツールをあわせるかのどちらか。

汎用性の高い家具だけを持つことで、逆に色々な使い方や、色々な部屋での過ごし方ができて、とても豊かに感じられるお部屋です。

細部までとことんこだわって色味を減らす

apartment301さんのお部屋がとてもすっきりとして見えるのは、ものが少ないことと合わせて、徹底して部屋にある色味の数を絞られていることも理由のひとつです。

床はよくある木目調から、モルタル調のフロアタイルを敷くことでグレーに変更。

床はよくある木目調から、モルタル調のフロアタイルを敷くことでグレーに変更。

玄関の上がり框も、9着タイルの「YUKAPETA」を使って、木の色からグレーへと変えられています。

玄関の上がり框も、吸着タイルの「YUKAPETA」を使って、木の色からグレーへと変えられています。

ガスコンロは、リンナイの「Vamo」。使用しないグリルはついていない、デザイン性の高いものを選ばれています。

ガスコンロは、リンナイの「Vamo」。使用しないグリルはついていない、デザイン性の高いものを選ばれています。

「なるほど」と思ったのがこちらの電源コードの隠し方。

「なるほど」と思ったのがこちらの電源コードの隠し方。

コード用のボック光を当てるにL字金具をとりつけ、石膏ボード用のフックで壁にかけて「浮かせる」ことで、見た目も綺麗に、そうじもしやすくなったんだそう。

コード用のボックスにL字金具をとりつけ、石膏ボード用のフックで壁にかけて「浮かせる」ことで、見た目も綺麗に、そうじもしやすくなったんだそう。

黒くて大きく、場所をとるテレビもおかず、DRAW A LINE の上に載せた小型のプロジェクターで映像を映して楽しみます。「休みの日は、お部屋が少し暗い朝に映画やドラマを楽しむことが多いです」

黒くて大きく、場所をとるテレビもおかず、DRAW A LINE の上に載せた小型のプロジェクターで映像を映して楽しみます。「休みの日は、お部屋が少し暗い朝に映画やドラマを楽しむことが多いです」

布製のカーテンやラグ、マットなども一切使わず、窓にはシンプルに見えるハニカムブラインド。「服を減らして、部屋全体の布の量も減らしたことで、ほこりが少なくなって掃除が楽になりました」

布製のカーテンやラグ、マットなども一切使わず、窓にはシンプルなハニカムシェードを。「服を減らして、部屋全体の布の量も減らしたことで、ほこりが少なくなって掃除が楽になりました」

照明にこだわってつくる「ジャパンディ」な部屋

和と北欧をミックスした「ジャパンディ」な雰囲気をテーマにされているapartment301さん。北欧の部屋づくりに欠かせない素敵な照明がお部屋にはたくさんあります。

畳のベッドのサイドには、イサム・ノグチの「AKARI」。部屋の真ん中から、コードを引っ張ってこの位置に吊るすことで、良い居場所になっているそう。

ベッドサイドには、イサム・ノグチの「AKARI」。

キッチンにあるのはガラス器ブランドの創設者ピーター・アイビーの「	LIGHT CAPSULE」。一目惚れして買われたというこのライトがあることで、キッチンに立つのが楽しみになったそう。

キッチンにあるのはガラス器ブランドの創設者ピーター・アイビーの「 LIGHT CAPSULE」。一目惚れして買われたというこのライトがあることで、キッチンに立つのが楽しみになったそう。

壁にはシャルロット・ペリアンの「CP1」。名作の照明が、お部屋のあちこちをやさしく照らします。

壁にはシャルロット・ペリアンの「CP1」。名作の照明が、お部屋のあちこちをやさしく照らします。

部屋に置くものも、色も、徹底してこだわってミニマルに。でも、名作の照明などお気に入りのものに囲まれた、豊かな暮らし方をされているapartment301さん。自分の暮らしにとっては、何が一番大切か、そんなことを振り返ってみたくなるような、素敵で真似したくなるお部屋でした。

apartment301さんのInstagramアカウントはこちら
https://www.instagram.com/apartment_m301/

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田村美葉

田村美葉

グッドルーム・ジャーナル編集部所属。エスカレーターマニアというちょっと変わった肩書きを持っていますが、インテリアやリノベーションが大好きです。goodroon journal の取材を通じて、いつもたくさんのアイディアを教えてもらってます。
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