デザイン学入門
1K(20.03㎡)
毎日をごきげんに暮らしているあの人に、生活にプラスの影響を与えてくれたモノ、最近買ってよかったアイテムを教えてもらう連載。第41回目は、アンティーク家具が大好きだというkotaさん。居心地の良い空間づくりに欠かせない、3つのアイテムを教えてもらいました。
text : ASAKO SAKURAI
今回アイテムを紹介してくださったのは、カフェの店員をしながら都内の6.5畳の1Kで一人暮らしをされている、kotaさん。
今回kotaさんにこの連載へのご協力をお願いしたのは、少し前にTwitterで発信されていたこんな投稿が印象的だったからでした。
壁から床まで、大好きなアンティークの家具やアート、ポスター、グリーンなどで埋め尽くされているけれど、皆が口々に言う「心地良さ」の秘密って何なのだろう。
そんなkotaさんが心穏やかにいられるお部屋にある、最近買ってよかったモノ、暮らしを豊かにしてくれたアイテムについて聞いてみました。
まず初めに紹介してくださったのは、VANKYOのプロジェクター。
お部屋のコーナーのアンティーク家具の上にちょうど収まるサイズで鎮座していて、反対側の壁に投影して利用しているのだそう。
夜はもちろん、昼間でも、カーテンを閉めれば十分映像を楽しめる明るさが特徴です。
「コロナ禍に入ったことで、いわゆるおうち時間をもっと楽しもうと思い、購入しました。購入してからは、部屋の中で映画を楽しむ時間がグンと増えました」
「今まで知らなかった映画や、名前だけ知っていた名作を観る機会が増え、価値観や興味の幅が広がったような気がします」
続いて紹介してくださったのは、アンティークのフロアランプ。
kotaさんが発信されているSNSでも度々登場していて、お部屋のキーアイテムにもなっています。
「夜に他の明かりを全て消すと、これ一つで部屋全体に温かい光が広がります。アンティークな部屋作りが好きになったこともあり、照明も雰囲気に合わせたくて購入したんです」
「今の私にとっては高価な買い物でしたが、部屋の雰囲気が格段に良くなりました。どんな場所よりも自分の部屋が一番落ち着ける場所になったのは、照明のおかげであることが大きいと思います」
最後に紹介してくださったのは、老舗のオーディオ機器メーカーCOLUMBIAのレコードプレイヤーです。1970〜80年代に発売されたもので、ラジオ、カセット、レコードが聴ける古いタイプのものなのだそう。
「とにかくアンティークのものが好きで、インテリアだけでなく音楽も楽しもうと思っていた時に出合いました。
最近のオーディオ機器は音質が綺麗すぎて面白味がなかったので、思い切って購入したんです」
「聴くために一手間かかる不便さはありますが、今まで以上に音楽に興味を持てるようになりました。
手間を感じる以上に、音質の不完全さや見た目が気に入っているので、家で過ごす時間の質を一層上げてくれたような気がするんです」
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灯りを落とした部屋で、古い映画を楽しむようになったり、今の時代には作り出せないいびつな音楽に身をゆだねたり。
アンティークのインテリアがもたらしてくれたのは、今どき簡単には手に入れることのできない、「心から落ち着ける時間」なのかもしれません。