TOMOS リモートワークに徹する
1R(25.23㎡)
会食や外出が以前よりも減って、少し寂しい気もするけれど。その分できたお金は、自分が本当に心地よく過ごせる時間をつくるために使いたい。毎日をごきげんに暮らしているあの人に、生活にプラスの影響を与えてくれたモノ、最近買ってよかったアイテムを聞いてみました。第6回目はカフェ巡りが大好きなshihoさんです。
text : ASAKO SAKURAI
今回アイテムをご紹介してくださったのは、都内で旦那様と二人暮らしをされている、shihoさん。
SNSで拝見するshihoさんのお部屋は、あたたかな木のぬくもりでいっぱい。まるで居心地の良いカフェのようです。
お話を聞いていると、それもそのはず。もともとカフェ巡りが大好きだったshihoさんですが、コロナ禍で思うように外出ができなくなったいま、できるだけ部屋のなかをお気に入りのカフェに近づけるように、インテリアを選ばれているとのこと。
そんなshihoさんが選んだとっておきのアイテムについて教えていただきました。
まず一つ目に紹介してくださったのは、大阪のアンティークショップ「BANSE」で状態の良い物に出会えたという「アーコールチェア」。
「アーコール」とは1920年に創業したイギリスの老舗家具メーカー。 1本の木の棒を曲げることによって、木の繊維を断ち切らないようにして椅子をつくっているため、粘りと強度があり、とても頑丈に作られているのが特徴だそう。マーガレットハウエルによって復刻されたことを機に、日本でも人気が出たといわれています。
「ダイニングの椅子は、いろいろなカフェでもよく使われている、アーコールチェアで揃えたいとずっと思っていたので、二人暮らしを始めたことを機にお迎えしたんです」
独身時代からカフェ巡りが大好きで、カフェのような空間で暮らすことが夢だった、と話すshihoさん。アーコールチェアの柔らかな丸みのあるフォルムは、優しい雰囲気をお部屋に生み出してくれています。
「カフェのような雰囲気が味わえる上に、座り心地がとても良く落ち着くんです。
夫とも一緒にご飯を食べながらお喋りしたり、仕事をしたり、まったりしたりと家にいる間は大半この椅子に座っています。 IKEAのチェアパッドを敷いていれば、長時間座っていられるんですよ」
2つ目に紹介していただいたのは、古道具を取り扱っていたり、雑貨をオーダーメイドしている「nijiiro」のオンライショップで見つけたという、ペンダントライト。
シェードは1枚の古材のアルミからできていて、nijiiroの店主さんが「鍛金」という技法でコツコツ叩いて作られたものだそう。無骨で味わい深いところが気に入っているようです。
「ペンダントライトを探していたとき、nijiiroさんのオンラインショップで見つけて一目惚れしました。
アーコールチェアと木のダイニングテーブルにとてもマッチしていて、カフェのような空間に少しでも近づけたような気がするんです。明るすぎず、暗すぎず、優しい灯りにいつも癒されています」
木のぬくもりの中に、一点の無機質さ。shihoさんの目指すカフェのイメージが、少しずつ形になっていきます。
最後にご紹介いただいたのは、カフェのアイテムとしては欠かせない、器。以前静岡に住んでいた際に、静岡護国神社で行われていた手創り市で出会ったという、石川隆二さんの器です。
シックで美しいデザインが、気に入っているのだそう。
「カフェ巡りにハマってからは、器にも興味が出て、いまでは器集めにも夢中になっています。特に作家さんの器が好きで、個展に出向いたり、オンラインショップを眺めたりしているんです」
お気に入りの作家さんを見つけて器を買うって、とっても素敵な習慣。でも以前からこうした習慣があったわけではなかったそう。
「1年前から外出自粛生活が始まって、カフェになかなか行けなくなってしまったので、家でお菓子を作っては素敵な器に乗せてを繰り返す日々……。そこからおうちカフェにハマり『あの器に、あのお菓子をのせたい!』とイメージがふくらむようになりました。
作家さんの器は温かみがあり、丁寧につくられているので、どんな料理も素敵に見せてくれます。苦手だった料理も、素敵な器のおかげでやる気がアップしているんです」
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外出が思うようにできないいま、ついつい私たちは「つまらない」と嘆いてしまいがち。
けれどshihoさんのように、自分の好きな場所、空間を思い起こさせるような部屋へ、少しでも近づけるようなことができたのなら。きっと今の暮らしをもっと愛せるようになるんじゃないかな、と気づかせてもらったような気がしました。
それにしてもshihoさんのお部屋はとっても素敵!こんなカフェがあったらぜひ行ってみたいな。