TOMOS リモートワークに徹する
1R(25.23㎡)
季節の野菜のこと、日々の食卓のこと、料理をちょっと楽しくするツールのこと。旬の野菜を全国へお届けしている京都の会社「坂ノ途中」スタッフの、「おいしい暮らし」をつづる連載をスタートします。
第1回は、夏野菜のもちをよくする、保存のコツのご紹介です。
text : Yuka Kurata from 坂ノ途中
新型コロナウイルスの影響で外出を控え、食生活を見直したという声を聞きます。
野菜のお買い物は、宅配サービスを使ったり、まとめ買いをはじめたという方もいらっしゃるかもしれません。
そんなときに気になるのが、使い切る前に悪くなってしまわないか。とくに、夏は傷むのが早くなる季節。
でも大丈夫です。ひと手間かけてもったいないをなくす、野菜の保存のコツをご紹介します。
きゅうりやなす、トマト、とうもろこしなどの夏の果菜類(果実を食べる野菜)は、乾燥と冷えが苦手。
水気が多すぎるのも傷みを早めます。
ここに気をつけて保存すると、もちはぐんとよくなるんです。
買ってきたときに水滴がついていた場合は、まずしっかりふき取ってください。
きゅうりやなすは、強い冷気にあたると黄色く変色したり、しぼんだりします。
新聞紙やキッチンペーパーにくるみ、袋に入れて冷蔵庫の野菜室へ。
これで乾燥も防げます。
トマトは、当日食べる場合は常温で。冷やすより味が引き立ちます。
まだ少し青いかな、という場合も、常温で1日置けば赤く色づきますよ。
2日以上保存する場合は、新聞紙やキッチンペーパーにくるむか袋に入れ、野菜室へ。
とうもろこしは収穫後あっという間に甘みが抜けていく、とても足のはやい野菜です。
買ってきたらなるべく早く茹で、熱いうちにラップでくるむか輪切りにして密閉袋に入れてください。
茹でる時間がないときは、葉をつけたままラップでぴっちりくるみ、乾燥を防いでください。
ほうれん草や小松菜、空心菜やモロヘイヤなどの葉野菜は、乾燥するとしなびてしまうので、軽く湿らせたキッチンペーパーや新聞紙でくるみ、袋に入れて冷蔵庫の野菜室へ。
とくに葉先の乾燥が早いので、袋をとじて冷気にあたらないようにしてください。
立てて置くのもポイントです。野菜は収穫後も呼吸を続けています。育った姿勢だと呼吸量が抑えられ、鮮度が落ちるのが遅くなります。
1年を通して食卓にのぼる、じゃがいもや玉ねぎ、にんじん。
常温保存でOKというイメージがありますが、夏場のキッチンでは温かすぎることも。
そんな場合は、やはり新聞紙などで冷えすぎを防ぎつつ、野菜室での保存をおすすめします。
坂ノ途中は、環境負荷の小さな農業の普及をめざして、農薬や化学肥料に頼らず育てられた野菜を定期宅配でお届けしている、京都の会社です。
スタッフは、提携農家さんから野菜をあつめ、検品し箱詰め、お客さんへお届けする……だけでなく、日々の暮らしでも、それはもう楽しく野菜とつきあっています。
個性的な野菜の姿かたちにときめいたり、夜遅くにウキウキしながら常備菜を作ったり(作るなり全部食べてしまったり)、ひとり暮らしのキッチンで大量の野菜と格闘したり。
私たちのリアルな野菜ライフを、2週間に一度のペースでお届けしていきたいと思います。
野菜ってなんだか面白いな、このレシピ、試してみようかな。今年は保存食にチャレンジしてみよう。
野菜に触れて、眺めて、香りを嗅いで、味わって。そうして暮らしがちょっと楽しくなる、そんなきっかけになれば嬉しいです。
株式会社坂ノ途中
「100年先もつづく、農業を。」をコンセプトに、農薬や化学肥料に頼らず育てられた農産物を販売。約250件の提携農家から野菜を仕入れ、全国へ宅配している。自社農場「やまのあいだファーム」の運営や、アジアのスペシャリティコーヒー「海ノ向こうコーヒー」の販売も行う。
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倉田優香
倉田優香
「坂ノ途中」編集チーム。電機メーカーのバイヤーとして働いていたが、坂ノ途中の定期宅配をとっているうちにいつの間にか社員に。OnlineShopのライティングや編集を担当。好きな野菜はなす。白なす、水なす、ゼブラなす、タイなす……となすの溢れる夏を、毎年心待ちにしている。