TOMOS いつものやつで
1R(17.15㎡)
高級なフローリング材ほど、メンテナンスが大変で、傷をつけないようにそろそろと住まなきゃいけない。そんなイメージありませんか?無垢のフローリングなんて、さらに大変だったりするんじゃないの……? じつは、そんなこともないらしいんですよ。
全室、無垢フローリングを使うのが特徴の goodroom オリジナルリノベーション「TOMOS」を担当するスタッフに、そのあたりをずばり聞いてきました。
text : Miha Tamura from goodroom journal(初出:2014年5月)
グッドルームのオリジナルリノベーション賃貸「TOMOS(トモス)」のお部屋では、どのお部屋でも天然の1枚板を使った「無垢フローリング」を採用しています。
オーナーさんに「無垢フローリング」の良さを説明し、リノベーション工事をすすめる営業担当スタッフに、「無垢フローリングって、何がいいの?」と率直に質問してみました。
-率直に言って、グッドルームのリノベーション賃貸は、なんで無垢フローリングを使っているんですか?
「TOMOSのお部屋は、賃貸の物件でも『入居者さんの視点』でお部屋づくりをしているんですね。グッドルームで、最終的に入居者さんをつけるまで、一貫して行っています。そこで、他のお部屋よりも、TOMOSのお部屋を選んでもらう、その差別化のために無垢フローリングを採用しています」
-たしかに、無垢のお部屋ってお部屋を実際に見に行って一瞬でわかりました。リノベーションをするオーナーさん向けには、無垢の良さをいつもどんなふうに伝えていますか?
「そうですね、無垢のフローリングって、基本的には15年、20年使ってもらう素材なんですよ。経年劣化ならぬ、経年進化というか。オーナー様視点だと、リノベーションって、とにかくぴかぴかにする、新品にするのがよいこと、と捉えられる方も多いんですけど、若い入居者の方の中には、レトロ感、ヴィンテージ感を大事にしたい、ていう価値観が増えてきてる。無垢の経年変化も楽しんでもらえると思うんですよね。
TOMOSの場合は、グッドルームが入居者さんの要望をきけるので、オーナーさんの意向とのギャップを埋められるところがあって。
それに、オーナーさんでも、『木』とか『自然』が嫌い、自分は嫌だっていうひとって、あんまりいないんですよ」
-たしかに。『木が嫌い。人工物がいい!』ってなかなかないですね。
「そう。じつはそのこともすごく大事で。
エッジを効かせたデザインのリノベのお部屋は増えているけど、5年後、10年後も古くならないとはかぎらない。
TOMOSは、古くならないこと、飽きないこと、ターゲットを限定しすぎないことをデザインコードにしています」
TOMOSのリノベーション賃貸の中では標準的に用いられることが多い、かたくて丈夫な素材。節目はあまり多くなく、重厚感、高級感のある素材です。
パインは松の木のこと。少しやわらかい床材で、大きな節目があるのが特徴です。明るい色味なのでお部屋も明るくなりますね。ナチュラルな風合いは、北欧インテリアが好きな人にもぴったり。
堅くて丈夫なオーク材は、高級家具でもよく使われている木材です。
シックで大人っぽい雰囲気で、アイアンの家具など合わせてもばっちりきまりそう。
バーチとはカバの木のこと。北欧家具によく用いられる、明るい色味の木です。
パイン材と比べると硬く、均等で緻密な木肌を持ち、節は目立ちません。床が主役というより、家具を引き立てる役割をしてくれる床材です。
―自分が住むとしたらどの床にします?
「やっぱりヤマグリかな。かたさがあって、傷つきにくいってところと、高級感が魅力ですね」
―いま、傷の話がありましたけど、やっぱり気になるのはメンテナンスの部分だと思うんですが……
「オーナーさんには、メンテナンスは、実は楽、というのをお伝えしています。
TOMOSの無垢の床の場合は、厚みがあるので。ヤマグリなら18mmあります。
白木用の洗剤で少ない汚れはとれますし、頑固な汚れは、サンディングマシーンで表面をごしごし削っちゃうんです。
あとは、へこんだとしても、水を含めてアイロンであたためると復活します」
―へぇ!!おもしろいですね。では、入居者さんが住むときに気をつけることってありますか?
「個人的には、入居される方には、気にせず住んでほしい!!と思っています。
やっぱり、経年変化を楽しめるところが無垢の良さなので。
できれば、ときどきグレープシードオイルを塗ってもらうと、ツヤが出て、フローリングを育てていくことができます。
そういうふうに住んでもらえたらすごく嬉しいですね」
長くつかってもらって、変化自体も楽しんでもらうことを前提としている無垢フローリングのお部屋。
ものを大事に、メンテナンスしながら長く使いたい人にこそ、ぜひオススメしたいお部屋なんですね。
いただいた質問に、引越し大好きな goodroom スタッフがお答えします。
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田村美葉
田村美葉
ジャーナル編集部所属。エスカレーターマニアというちょっと変わった肩書きを持っていますが、インテリアやリノベーションが大好きです。goodroon journal の取材を通じて、いつもたくさんのアイディアを教えてもらってます。