今までの自分じゃいられない
1LDK(43.79㎡)
自分が自分らしくいられるように、心地よく暮らせる街は自分で選ぼう。今回ご紹介するのは、飲食店や雑貨屋、スイーツ店が立ち並ぶ街、「自由が丘」。でも自由が丘でできることはそれだけじゃない。ここで暮らすことを愉しめるのはどんな人なのでしょう。
text : ASAKO MIYAKE
goodroomスタッフがお届けする街あるき連載。はやくも10回目に突入しました。10回目は、東急東横線と東急大井町線の走る街、「自由が丘」です。
自由ヶ丘といえば、おしゃれな街、スイーツの街、ファッションの街……。そんなきらびやかでセレブや若い女性が多く集うイメージが多く、おでかけの街であってあまり「住む」というイメージを持ちづらい方も多いかと思います。
もちろん、そうしたイメージ通り、比較的華やかな印象の強い街ですが、意外と飲み屋街があったり、生活していく上で「あったらいいな」と思うようなお店はたいがいそろっていたり。それでいて、すこし歩けば住宅街があって静かで落ち着いたエリアも多く、のんびりした場所もあるんです。
そんな自由が丘駅で、もしもわたしが住むとしたら。そんなことをすこし妄想しながら、街あるき、スタートです。
今回自由が丘を散策していて、たのしかったこと。それは圧倒的に「雑貨屋さん」の数が多いことでしょうか。これまで9つの街を歩いてきましたが、群を抜いて自由が丘には雑貨屋さんが多くひしめきあっています。
自由が丘駅北口から徒歩4分のところにある、「リーノ・エ・リーナ」は、主にリネン素材のファブリックを取り扱っています。洋服やエプロン、キッチンクロス、ベッドリネン……。身の回りで欲しいリネンものならなんでもそろってしまいそう。リネン素材は吸水性も良く、洗いざらしでもナチュラルな印象が保たれるので、おうちの小物をなにか追加したいときにはぴったりです。
ほかにも南口徒歩3分の所にある「ダルトン」にもお邪魔しました。こちらもキッチンツールからスツール、カゴ、ガーデニング用品まで様々なものが取りそろえられています。
このように自由が丘にはお店の規模の大小問わず、本当にたくさんの雑貨屋さんであふれています。「つぎの週末、少しゆっくりできるから雑貨屋さん巡りをしよう」、「キッチン周りをもうすこし使いやすく、それでいておしゃれにしたい」。そんな部屋の中を自分らしく少しずつアップデートしたい方にとっては、天国のような街なんです。
住所:東京都目黒区自由が丘2-14-10
https://www.linoelina.com/shop/
住所:東京都目黒区緑が丘2-25-14
https://www.dulton.co.jp/stores/jiyugaoka
せっかく引っ越したのであれば、友達を呼んで気軽なお茶会をすることも出てくるでしょう。でも意外と「あ、お茶を切らしていた」、「気の利いたスイーツでも買っておけばよかった」。そんなとき、ありませんか。
でも自由が丘であればわざわざそのために別の街に行く必要はありません。なんといっても自由が丘はスイーツの街。様々な場所に点在して、おしゃれで美味しいスイーツショップがたくさんあるからです。
ケーキに紅茶、ももちろん素敵な時間を過ごせそうですが、今回お邪魔したのは北口から徒歩3分のところにある、「すすむ屋茶店」。ひとつひとつ味わいの違う、個性豊かな茶葉が10種以上あり、自宅で美味しく飲める淹れ方も丁寧に教えてくださります。
日本茶といえば、あわせるお菓子はおせんべいや大福などといった和菓子を想像しがちですが、薫り高い緑茶は意外と甘いケーキなどにも合うようですよ。日本茶の世界も、お酒や紅茶などのように奥深いのだなぁとほっと一息。季節や天候、その日の気分などに合わせて美味しく日本茶を淹れられるようになれたら、素敵な大人の仲間入りです。
住所:東京都目黒区自由が丘1丁目25-5
https://susumuya.com/
流行に敏感で、話題のお店には誰よりも早く行ってチェックしたい。そんな方にも自由が丘はぴったりです。スイーツだけではなく、飲食店や雑貨屋など、自由が丘にはいつでもどこかで新店舗がオープンし、流行に敏感なマダムや若い女性の心つかんでいます。
駅から徒歩5分の場所にあるドライフルーツの専門店「アラカルト」もそのひとつ。無添加・砂糖不使用にこだわり、果物本来の甘味をそのまま味わえるとあって、自由が丘内外から様々なお客様が訪れています。
店内には常時40種類以上のドライフルーツが並んでいて、どれにするか迷ってしまいます。いまのおすすめはナツメヤシの実をドライフルーツにした、デーツ。果物とは違い、甘味を感じやすく、鉄分、カルシウム、カリウムなどのミネラルや食物繊維が豊富に含まれていて、いまスーパーフードとしても注目を集めているようです。果物の収穫時期などにもよって店頭に並ぶドライフルーツには変化があるそう。一期一会の出合いを愉しむには、何度か通える距離にあるのがうれしいですね。
住所:東京都目黒区自由が丘1-24-6
https://www.alacarte-jiyugaoka.com/
自由が丘といえば何をするにもお高くて、なかなか自分が行くような街ではない、と思われている方も多いでしょう。でも意外とチェーン店の居酒屋や、カジュアルな雰囲気のイタリアンなども多いのです。個人経営のお店も充実しているので、こだわりの空間づくりをされている飲食店も多いですよ。
雰囲気の良い、居心地の良いお店を自分で探し歩くのも、住んでいる街に愛着をもつための手段としては大事なことですね。
自由が丘は、土日は人気のショップやスイーツ巡りを愉しむ人で、駅前はごったがえすことも多いようです。そんなときは、一人でのんびり過ごすことも大事。駅前の喧騒から少し離れて、自分だけの時間を愉しむ生活もいいですよね。
自由が丘駅と田園調布駅のちょうど間にあるカフェ「えんがわ」は、そんなあなたの願いをかなえてくれる場所。自由が丘の駅から歩いて12分。静かな住宅街を抜け、見えてきたのは古民家。大きな庭を通って中に進むと、古い家屋をリノベ―ションして造られたお店が迎えてくれます。まるでどこかのご自宅にお邪魔したかのような、そんな雰囲気。店内にはレコードを流せる機械やピアノがあって、ゆったりとした時間が流れています。
おすすめは、リピーターも多いというニシンのサンドイッチ。肉厚なニシンの身がしっかり揚げられていて、口いっぱいに香ばしさが広がります。ハーブティとあわせても美味しいです。もちろんおひとりさまでもOK。たまった本を持ち込んで、気長に午後の時間を過ごしましょう。
また、ひとりで散策したいなら熊野神社もおすすめ。にぎやかな自由が丘の街のなかにいることを忘れさせてくれるような神聖な空気が包み込んでくれます。ここは世界遺産にも登録されている熊野本宮大社を起源に持つ、由緒正しい神社。地の神様は大切にしなさいと、昔母から教えられたことを思い出します。
ほかにも、自由が丘には舗装されたきれいな通りがいくつも駅前を中心にあります。散歩をしがてら、テイクアウトできる飲み物を携え、通りを散策して家に着く。贅沢をするわけではない、こうした日常のささやかな幸せを感じられるのも、一人時間を愉しめるポイントといえるでしょう。
住所:東京都世田谷区玉川田園調布2-12-6
http://engawa-inn.com/
住所:東京都目黒区自由が丘1-24-12
http://www.tokyo-jinjacho.or.jp/meguro/5208/
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ここでは紹介しきれないほど、まだまだ魅力のあるお店が多くある街、自由が丘。物価や家賃は少し高めですが、その分ほかの街では巡り合えないスポットが常に近くにあるというのは、十分な価値でしょう。
単なる「おでかけ先」としてではなく「もしも自分が住むなら」という目線で街を見てみると、意外な発見と出合いがあるのかもしれません。
・アクセス良し、飲食店も多く、雑貨屋などもあるので休日にふらっと遊べる。スイーツ店も多いのでたまらないかも。
・食品などの生活用品が高く、休日にかなり混雑するけれど、美味しいもの、お買い物には困らない街
・街並みが洗練されている。
・治安が良く、全体的に雰囲気もよく、開拓が楽しい。
・スイーツ好きにはもってこい。
・物価は高いので食費を抑えて自炊をしたい人にはもしかしたら向かないかも。
利用可能な沿線:東急東横線・東急大井町線
家賃相場:ワンルーム・1K・1DK/10.11万円、1LDK・2K・2DK/14.95万円、2LDK・3K・3DK/19.89万円
物価の高さ:★★★★☆
治安の良さ:★★★★★
子育て環境の良さ:★★★☆☆
街にある施設:商店街, 個人経営の飲食店が豊富, 定食屋, 子連れで行けるカフェ, パン屋, おしゃれな雑貨屋, スポーツジム, おしゃれな花屋, レンタルショップ
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三宅朝子
三宅朝子
goodroom journal 編集部所属。ライター、バーのママなど、いろんなことをしています。行ったことのない街に降り立つととにかく興奮する、街歩き大好き人間。最近リノベマンションに引っ越したばかりなので、街だけでなく、室内の住環境を整えていくことにも興味津々。部屋中無印。