TOMOS アーチに導かれて
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東京だけで600を超える駅がある中で、”自分に合った街”を選ぶということは、地方から来る人はもちろん、東京に住み慣れた人だって、とっても難しいこと。街を見るプロの目をもったgoodroom社員が本当に住んだことのある街を紹介する連載。第7回目は東急東横線「日吉」駅です。
text : ASAKO MIYAKE
連載第7回目の今回ご紹介するのは、東急東横線の走る駅「日吉」です。
日吉駅と聞いて多くの方が思い浮かべるのは、名門私立校「慶應義塾大学」のある街、でしょう。そのイメージの通り、訪れた平日の昼間は駅を降りた瞬間から多くの学生たちであふれかえっていました。
慶應義塾は1858年、福澤諭吉が江戸に開いた蘭学塾から始まりました。創立して今年で160年を超え、日本で最も長い歴史を持つ総合学塾として多くの優秀な人材を世に輩出し続けています。
そんな多くの学生が集い、学び、遊んだ街であるここ日吉は、大人が住んでもいつまでも学生気分を忘れずにいられるような、そんな街でした。
日吉駅は、東急東横線で渋谷から急行に乗って20分。数えて12駅目の駅です。今回取材をするために初めて降り立ったのですが、おもいのほかあっという間に渋谷から着いたなぁという印象です。
駅の東側には慶應義塾大学が、西側には放射線状に4つの商店街が伸びています。比較的個性的なお店が並んでいる商店街もあれば、学生が喜ぶような、安くて美味い!をうたっているチェーン店が並ぶ商店街もある。これまで様々な街を巡ってきましたが、こんな放射線状の造りの街もなかなか珍しいなぁと興味津々のわたしです。
さて、そんな日吉駅を紹介してくれたのは、goodroom社員、おたけさんと、かれんさんの2人です。おたけさんは20代前半の頃に、かれんさんは10代のころにそれぞれ1人暮らしでこの街を選んだといいます。
日吉駅は、二人にとってどんな街だといえますか?
そう、後述しますが日吉駅は意外とアクセスもいいんですよね。また学生さんたちが学校終わりに買い食いをしていたり、男女のグループが談笑しながら街を歩いていたり。中には就職活動中の会社に内定を承諾する電話をしている学生さんがいたりと、本当に学生街なんだ!と改めて認識するような出来事が多くありました。
慶応大学に入ることを目標としている学生たちが通う塾が乱立していることも、この街の特徴といえるかもしれません。
さて、気になるアクセスについてですが、実際に住んだことのあるお二人はどのように感じてたのでしょう?
そう、日吉は渋谷までが東急東横線の急行で20分。また、東急東横線と東京メトロの副都心線がつながったことがきっかけで、副都心線の新宿三丁目駅までは30分以内で行くことができます。さらに、渋谷とは反対方面に下れば、急行11分で神奈川の都、横浜へも。東急線の改札からはすこし離れますが、横浜市市営地下鉄グリーンラインも通っています。
もっといえば、南北線へ乗り入れている東急目黒線も走っているため、目黒駅やその先の六本木一丁目駅や永田町駅も、乗り換えなしで行くことができるのです。
学生時代には横浜や渋谷へ。社会人になっていれば目黒や六本木などの大人の街へ繰り出すことも容易であるため、意外と幅広い年齢層の方に支持される街だともいえるのではないでしょうか。
実際にこの街で暮らすことを経験した二人にとって、この街を紹介するとすればどんな人にしたいと思いますか?
家賃相場も同じ東急線のなかでも比較的お手頃価格で住むことができることもあり、社会人になってもそのまま住み続ける方も多いのでしょうね。
若い方が常に多くいる街だからこそ、受け入れる側のお店もあたたかく、やさしいお店も多いのだろうなぁ、と歩いてみて改めて感じます。
日吉には、学生街だからこそうれしいところも多いようです。
確かに、スーパー、コンビニ、ドラッグストア、銀行、ファストフード、居酒屋、定食屋、ファストフード、文房具屋、本屋、花屋、レンタルショップ……。普段「これがあったらもっと便利なのに」と思えるような店は、一通りそろっているという印象です。
勉学に勤しむ学生のために、朝早くから夜遅くまで、安くて美味しいごはんを提供し続けてくれるお店のおかげでみんなが住みよい街でいられるのかもしれません。
かつては学生たちのたまり場になっていた歴史ある喫茶店なども多かったようですが、他店の勢いのせいか数年前に閉店してしまったお店も多いようです。常に新鮮で活気のある場所が多くあることも魅力ですが、そのような歴史あるお店がなくなっていってしまうのは少し寂しい気もしますね。
一方で、日吉の街に住んでいて気になる点も少なからずあるようです。
学生街である恩恵を受ける反面、学生街ならではの問題も多いようです。大人の目で見守ってあげることができるような心にゆとりがあるときはいいですが、そうでないときには不満を感じてしまうことも多い街なのかもしれません……。
詳細な記事はこちら
https://www.goodrooms.jp/journal/?p=31268
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日吉という街は、誰に聞いても、歩いてみても、やはり「学生の街」という印象は訪れる前と後で大きく変化することはありませんでした。
春には受験や入学式、新生活、秋には文化祭など。そわそわしたり、はしゃいだり、ときに落ち込んだり。そんな学生たちを「こんなころあったなぁ」とそばで見守り、ときには「大人になった自分もしっかりしなきゃ」と奮起したり。いつまでも初心を忘れずに、今をまい進できるような、そんな街。
急に背伸びをして、おしゃれでかっこいい、憧れの街に住まなくったっていい。いつまでも等身大の自分でい続けられるのが、ここ、日吉で暮らす、ということなのかもしれません。
利用可能な沿線:東急田園都市線
家賃相場:ワンルーム・1K・1DK/6.48万円、1LDK・2K・2DK/9.92万円、2LDK・3K・3DK/12.54万円
物価の高さ:★★★☆☆
治安の良さ:★★★☆☆
子育て環境の良さ:★★★★☆
街にある施設:商店街, 個人経営の飲食店が豊富, 定食屋, 銭湯, 下町風土,スポーツジム, レンタルショップ
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三宅朝子
三宅朝子
goodroom journal 編集部所属。ライター、バーのママなど、いろんなことをしています。行ったことのない街に降り立つととにかく興奮する、街歩き大好き人間。最近リノベマンションに引っ越したばかりなので、街だけでなく、室内の住環境を整えていくことにも興味津々。部屋中無印。