ロフトでヒノキにセイ・ハロー。
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東京だけで600を超える駅がある中で、”自分に合った街”を選ぶということは、地方から来る人はもちろん、東京に住み慣れた人だって、とっても難しいこと。街を見るプロの目をもったgoodroom社員が本当に住んだことのある街を紹介する連載。第5回目はJR中央線「阿佐ヶ谷」駅です。
text : ASAKO MIYAKE
連載第5回目は、JR中央総武線の走る街、「阿佐ヶ谷」。近隣に、中野や高円寺、荻窪、吉祥寺といった名だたるエリアの中の、ちょうど真ん中。多くの文化人に愛され、その魅力から、若いころから大人になった今でも住み続けてしまう方が多いといいます。
駅前にこそチェーン店はあるものの、駅から少し離れた商店街では個人商店の活気がムンムンとわいているところは、ほかの街にはなかなかない魅力。人がちゃんとここまでついてきている、という証拠です。
そんな阿佐ヶ谷駅は、住めば住むほど味わいが増してくる、どっしりとした存在感のある街でした。
JR中央総武線の走る阿佐ヶ谷駅は、新宿駅から快速で3駅、各停で5駅目の場所にあります。快速では約9分と、アクセスの良さは申し分なし。新宿で乗り換えれば多くの駅に行きやすいため、働き盛りの若い方たちが東京に出てきて初めて住み始める街としても人気です。
そんな阿佐ヶ谷駅を今回紹介してくれるのは、実際に住んだ経験のあるgoodroomの3人の女性たち。YFさん、福田さん、カクイさん。みなさん、20代から30代にかけて、一人暮らしや友人とのルームシェアをしながら、この街を楽しんで暮らしていたようです。
皆さんにとって、「阿佐ヶ谷」とはどんな街なのでしょう。
一度離れたのに、またわざわざ帰ってきてしまうほどとは驚きですね。ますます阿佐ヶ谷の魅力に迫りたくなります。
今回の取材を通して、駅のまわりをぐるりと一周したのですが、とにかく居酒屋さんが多い!というのがわたしが感じた印象。昼間だというのに、ランチタイムを終えて一息つくお店や、夜の営業に備えて開店準備をするお店など、駅を離れてもとにかく人気(ひとけ)の絶えない商店街が多くありました。その数7つ!
しかも、どこも個人商店が多く、壁に大きな焼肉の絵が描かれていたり、ちょっぴりファンキーな髪形のお姉さんが焼き鳥屋の焼き場を整えていたりと、本当に個性的。自分の好みの見つけたら最後、きっと通い詰めてしまうような魅力的なお店が多いのでしょう。
この街への愛があふれて、阿佐ヶ谷から離れられない方が多い、というのも納得がいきます。
住む、となったら気になるのがアクセスの良さ。職場やよく行く遊び場などへ行くのに、不便さは特にないのでしょうか?
時間をかければ1本で千葉方面まで行けてしまうのも総武線の魅力。またJRの駅から徒歩8分程の場所に丸ノ内線の南阿佐ヶ谷駅もあるので、中央線では行きにくいようなエリアにも足を延ばすことができます。丸ノ内線はJRの阿佐ヶ谷駅の南口から少し歩いた場所にあるため、住む場所を探す際には立地もしっかりチェックしたほうがよさそうですね。
さて、そんな便利な阿佐ヶ谷駅は、どんなライフスタイルの方に合った街だといえそうでしょうか。
わたしが訪れた日中の阿佐ヶ谷駅には、スーパーへの買い出しに向かう主婦の方や、喫茶店に集うご年配の方も多くいましたが、20代と思われる若い方も自転車などで移動されていたりもしました。
また飲食店だけではなく、古本屋やミニシアターなどもあるので、自分の居心地の良い場所を探す楽しさがありそう。街を探索するのが好きな方にはぴったりの街といえそうですね。
3人がそれぞれが思う、阿佐ヶ谷の街の「いいところ」ってどこだと思いますか?
各商店街が中心となり行われるイベントも多数ある、阿佐ヶ谷。飲みあるきイベントなどは、新しいお店を開拓したい人にはうってつけ。住宅街に突如現れる釣り堀でまったりする方も。のどかで自然があり、文化があり、食が楽しい。まさに老若男女、たくさんの人に愛される魅力が阿佐ヶ谷にはあるようです。
そんなたくさんの魅力を聞いてきた、阿佐ヶ谷。でも街とは、いい面も悪い面も、両方の側面があるものです。しいてあげるなら、気になる点はどんなところにあるでしょう?
人気のある飲食店が豊富だからこそ、少々お酒に飲まれてしまう方が多くなるのも事実。また、活気があるからこそ、騒がしい、とも言い換えられますね。アクセス面においても、普段は一本で行けるようなエリアに速く行くためには、快速の停まる荻窪駅や中野駅で一度乗り換えをしなければいけないのも、少し不便だと感じることもあるようです。
阿佐ヶ谷駅周辺のおすすめスポットを聞いてみました!
詳しくはこちら
「阿佐ヶ谷の人が愛した味、オリジナルのナポリタン。-喫茶『gion』」
https://www.goodrooms.jp/journal/?p=30365
この3つは22時、24時頃まであいてるんです。仕事帰りに寄って、店員さんと談笑し、素敵なお洋服を買って帰ると最高な一日の締めくくりになります。どれも大人向きのシンプルな古着屋さんです。judeeは特におすすめです!(福田さん)
カウンターもあるので1人でサクッともいいし、数人でワイワイもあり。立ち飲み屋さん「阿佐立ち」の系列店でもあります(福田さん)
http://www.ntv.co.jp/burari/100529/info07.html
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阿佐ヶ谷駅。わたしがこの街に来ていたのは、いつもどこかの「目的地」があったときでした。20代の若いころ通い詰めていた居酒屋、友達の家、商店街主催のお祭り……。いつもその目的地に来ただけで終わって、“街”としての阿佐ヶ谷をちっとも楽しんでいなかったことに、今回改めて気が付きました。
あのころから少しだけ大人になった今、街の見方も変わりました。そこに住んでいる人と同じような歩幅とスピードで、目的地もなく歩いた阿佐ヶ谷は、人を魅了するなにか不思議なパワーのある街でした。わたしもその不思議なパワーに惹きつけられ、きっとまたここへ来てしまうのだろうな。
利用可能な沿線:JR中央・総武線、東西線
家賃相場:ワンルーム・1K・1DK/7.53万円、1LDK・2K・2DK/12.94万円、2LDK・3K・3DK/18.64万円
物価の高さ:★★☆☆☆
治安の良さ:★★★☆☆
子育て環境の良さ:★★★☆☆
街にある施設:商店街, 個人経営の飲食店が豊富, 定食屋, パン屋, 下町風土, おしゃれな雑貨屋, 川や山などの自然, 銭湯, 大きな公園,銭湯,映画館, スポーツジム, 古着屋
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三宅朝子
三宅朝子
goodroom journal 編集部所属。ライター、バーのママなど、いろんなことをしています。行ったことのない街に降り立つととにかく興奮する、街歩き大好き人間。最近リノベマンションに引っ越したばかりなので、街だけでなく、室内の住環境を整えていくことにも興味津々。部屋中無印。