TOMOS いつものやつで
1R(17.15㎡)
団地のリノベーションが話題に上ることが多くなってきました。民間のみならず公的な賃貸団地においてもリノベーションを売りにしたプロジェクトが多く行われています。そんな中、“え?こんなのOKなの?!”と驚くくらい大胆なリノベーションを大阪市住まい公社が実施しているといいます。そのフラグシップモデルともいえるコーシャハイツ港を取材してきました。
text : Kenichi Yoshinaga / 提供 : 大阪市住まい公社
コーシャハイツは、大阪市住まい公社(以下、住まい公社)が運営する賃貸住宅です。
入居者は中堅所得者層のファミリー層がターゲット。入居するには住まい公社が定める収入基準以上の所得があることが必要です。
礼金、仲介手数料ゼロなど入居時にかかる費用の安さ、退去時の修繕費用の明確な基準、駐車場3か月フリーレントなど、入居者に優しい制度も魅力。そしてそれが、手ごろな家賃で提供されています。以前に大阪府住宅供給公社の団地を紹介しましたがこれの大阪市版と言ってもよいでしょう。
府の公社同様、「良質な住環境にリーズナブルな家賃で住むことができる」それがコーシャハイツなのです。
今回取材したコーシャハイツ港は、大阪市の港区築港、いわゆる天保山エリアにあります。大阪港や海遊館のイメージが強く住むところとして思い浮かべる人は少ないと思いますが、中央線を使えば大阪市中心部へのアクセスも簡単なので大阪市内に住むならば穴場のエリアかもしれません。
「コーシャハイツ港のある築港エリアは、海遊館や天保山マーケットプレースなど商業施設や運輸関係の施設が立ち並んでいるイメージが強く、賃貸で住むという感覚が弱いように思えるエリアです。そんな立地でも魅力的なリノベーションによって、入居者に長く住んでもらいたいという思いから、コーシャハイツ港での事業が始まりました」
リノベーション住戸には2種類あります。ひとつは、自由にDIYできる壁がある「カスタマイズシリーズ」。もうひとつはシンプルなインテリアにこだわりのある人向けにつくられた「シンプルナチュラルシリーズ」。いずれのタイプも、床は無垢のフローリング。おかげでどの部屋も一般的なマンションとは全く異なるやわらかい空気を感じます。これだけでもコーシャハイツを選ぶ価値があるでしょう。
カスタマイズシリーズはあえてぴかぴかに仕上げず、コンクリートや合板などが一部室内にむき出しにされています。ロフト風のインテリアが好みの人にはグッと来るインテリアでしょう。むき出しといってもそこはデザイン的にコントロールされているので、やりっぱなし感はありません。電気配管も露出していますが、きれいに整えられており、インテリアのアクセントになっています。
指定された壁にはペンキを塗るなど自由に手を入れることができます。
「絵を描くことも棚をつけることも可能です。ただし、改装承認願は出す必要があります。DIYによるビス穴・釘穴・塗装跡については、原状回復義務がありません。ただし、入居者様で設置した棚板などは、残置物扱いになるので持ち出していただくか、退去者負担で処分となります」
DIY初心者に対しては年に1回DIYワークショップが行われています。空いている部屋か集会室を会場に、壁紙、棚取り付け、足場板を壁に張るなど毎回趣向を変えて開催されています。次回は10月、天保山まつりに合わせて行われるらしいので、お祭りついでに足を伸ばしてみてはいかがでしょう。
★goodroom でも内覧をお申し込みいただけるお部屋はこちら!
カスタマイズシリーズ 1303号室 1LDK 51.51㎡ 8.07万円
https://www.goodrooms.jp/osaka/detail/003/1000061102/
カスタマイズシリーズ 801号室 1LDK 56.56㎡ 9.01万円
https://www.goodrooms.jp/osaka/detail/003/1000061103/
カスタマイズシリーズ 503号室 1LDK 51.51㎡ 8.07万円
https://www.goodrooms.jp/osaka/detail/003/1000061104/
カスタマイズシリーズ 304号室 1LDK 51.51㎡ 8.07万円
https://www.goodrooms.jp/osaka/detail/003/1000061849/
シンプルナチュラルシリーズのインテリアは、カスタマイズと異なり全て仕上げられています。壁、天井は白く仕上げられており、とても明るい室内。フローリングは木の質感を殺さない塗装が掛けられており無垢の木の柔らかさ・温かさが足裏に伝わります。リビングでは収納類がクローゼットや畳下の収納にまとめられているため、すっきりしたインテリアになっています。シンプルで明るいインテリアが好みの方にはおすすめ。
★goodroom でも内覧をお申し込みいただけるお部屋はこちら!
シンプルナチュラルシリーズ 1102号室 1LDK 56.56㎡ 8.86万円
https://www.goodrooms.jp/osaka/detail/003/1000061099/
シンプルナチュラルシリーズ 701号室 1LDK 56.56㎡ 9.01万円
https://www.goodrooms.jp/osaka/detail/003/1000061101/
そして、コーシャハイツ港の売りは窓から見えるドボク景観です。通称キリンと呼ばれるガントリークレーンなど港の港湾施設、湾を行きかう船舶と高速道路。湾をまたぐ港大橋をリビングから正面に眺められるのはコーシャハイツ港だけでしょう。取材に伺ったのは昼でしたが、夜景もステキに違いありません。
「すばらしい景色でしょう! 元の間取りはダイニング周りが細かく壁で仕切られていましたが、この壮大な景観を生かすため邪魔な壁をとってワイドな港湾ビューを実現しました」
リノベーション住戸は特に若い人に人気だといいます。同じ間取りならば何階でも家賃は変わらないのでなるべく上の階を狙うことをおすすめします。
では、コーシャハイツに住みたいと思ったらどのように手続きをすればよいのでしょう?
「申し込みは天神橋筋六丁目駅近くの住まい公社(住まい情報センター)の他、梅田サービスカウンターでもサテライト営業を行っています。ただし契約は公社募集窓口でお願いします。ホームページではお部屋探しから申し込みまで手続きができるのでぜひご利用ください。ご自身の収入が入居資格を満たしているかどうかもシミュレーションできます」
申し込みから契約を経て入居までにかかるの期間は2週間〜1ヶ月程度とのこと。見たい部屋があれば申し込めばすぐに内覧できます。URでは空いていても補修が終わるまで内覧できないことがありますが、住まい公社では補修中であっても内覧可能とのこと。
住まい公社では他のコーシャハイツでもリノベーションをすすめています。今後の展開を訊いてみました。
「コーシャハイツ港のように、立地の特徴を生かしたリノベーションや現在の生活スタイルに合わせた間取りの改修などを展開できたらいいと思います。また、フローリング等の素材へのこだわりも大事にしていきたいですね」
大阪市内中心部にリーズナブルな家賃で住めるコーシャハイツ。7月からキャンペーンが始まるそうなので引越しを考えている方は検討してみてはいかがでしょうか。
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カスタマイズシリーズ 1303号室 1LDK 51.51㎡ 8.07万円
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吉永健一
吉永健一
団地に取り憑かれた建築家。
団地のリノベーション設計とともに団地専門の不動産屋「団地不動産」としてUR賃貸住宅のあっせん、分譲団地の仲介を行う。全国団地愛好家集団「プロジェクトD」メンバーとして団地の魅力を世に伝えるイベント企画出演、記事執筆もこなす。