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「どうやら私には団地が合っているらしい」 “団地家”吉永健一さんインタビュー [PR]

#団地の暮らし方

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「どうやら私には団地が合っているらしい」 “団地家”吉永健一さんインタビュー [PR]

昭和30年頃から高度経済成長期にかけて、より良い住宅を供給するため建てられた「団地」。その価値を見直し蘇らせる再生プロジェクトが、全国で始まっています。「いま、団地に暮らすってどんな感じなんだろう?」goodroom journalでは、リアルに団地に暮らすひとびと、団地に関わるひとびとにお話を聞く新連載「#団地の暮らし方。」をスタートします。
第1回目は、高槻市に設計事務所をかまえ、住処としての団地の情報提供や代理申込、それにリノベーションを手がける"団地家"吉永健一さんに、団地の魅力を伺ってきました。
(text : Miha Tamura / 提供 : 大阪府住宅供給公社 / photo : 吉永健一)

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吉永健一

団地に取り憑かれた建築家。
団地のリノベーション設計とともに団地専門の不動産屋「団地不動産」としてUR賃貸住宅のあっせん、分譲団地の仲介を行う。
全国団地愛好家集団「プロジェクトD」メンバーとして団地の魅力を世に伝えるイベント企画出演、記事執筆もこなす。

「それって、団地じゃない?」

「僕の世代では、大学で建築を学ぶときに団地をいいものとしては教えてもらっていないんですよ」

ご自身も“団地好き”で、精力的に”団地に住む”ための様々なお手伝いをされている吉永さん。インタビューのはじめに、そんな言葉が出て少し驚く。
団地といえば、コンクリートジャングルに閉じ込められ、コミュニケーションも希薄……。昔ながらの路地だったり、自然発生的なものがよいという流れがあり、団地の少子高齢化、建物の老朽化などの報道も多かった。そんなとき、分譲の団地に住む友達から、改装を頼まれたのだそう。

「現地を訪れてみたら、まったくイメージが逆だったんです。
緑がわさわさ生えていて、子どもが走り回っていて。”改装ってことは、ご結婚するの?”なんて、近所の方と自然なコミュニケーションが生まれていた。半年ぐらい仕事で通っているうちに、団地って、すごくいいなと」

目の前に公園があって、緑が豊か。外の人はあまり入ってこなくて、車の進入も遮られているので、子どもを「遊んどいで」とほっておいても安心できる。そういう住まいって、戸建や普通のマンションでは、たしかに他にあまり見ないかもしれない。

「あなたはどういうところに住みたいですか?とあらためて聞いてみると、緑が多くて、ご近所づきあいもできて、子どもが遊べるスペースがある場所……あれ、それって団地じゃない?と。そう思われていないかもしれないけど、全部団地にそろっているんです」

建築としての魅力

そもそも、「団地」とは。大きく分けると2種類がある。社宅や、団地っぽい形”をした分譲マンションなどの民間の団地と、公営団地や、公団・公社などの公的な団地だ。公営団地は、低所得者向けの住宅で年収などに制限があるが、公団・公社の運営する団地は、逆に一定の年収以上の人のために作られたもの。住宅の数が足りず、お金があっても質の悪い建物しか選べなかった人々向けに、環境や質を担保した十分な数の住宅を供給する目的があった。そういったものは、メンテナンスもしっかりされているし、住まいとしても、十分居心地が良い。団地とひとくちに言っても、安かろう、悪かろう、ではないのだ。
設計という面で見ても、「いい団地」はたくさんあるという。

「団地って、パターン化されて工夫がなく、機械的に建てられているっていうイメージがあるんだけど、実際はそうじゃなくて。近代的な、楽しくて健康的な生活をするためにどうしたらいいんだろう、とすごく考えられているものがたくさんあります。
広くて真っ平らな敷地はなかなか手に入らないので、高低差があったり、行政区をまたいでいたり、ちょっと一癖のある場所だけど、それを克服する工夫がおもしろいんです。
当時はすごく大変だっただろうけど楽しかっただろうな、と思います。当時やっていた人に話を聞いても、すごく楽しそうでしたよ」

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「いい団地」の例として教えてもらったのは、「千里青山台団地」。元々山だったところで、40mの高低差がある。
「当時は土木技術もあまり発達していなくて、造成にお金もかけられないので、真っ平らにすることができなかった。元の地形を残さざるを得ないなら、それを活かしたほうがいいと考えられた団地です。”南面平行配置”で整然と並んでいるように見えるけど、実際には建物の種類が場所に応じて違っていて。それが景観上のアクセントにもなっているんです。一石二鳥できちんと解決されている、傑作だなぁと思います。実際に連れて行くと、みんなびっくりしますよ」

若い人に団地が選ばれる理由って?

少子高齢化の問題があるともいわれているが、住まいとして、いま実際に団地に住む人はどういう人が多いのだろうか。

「歳をとってから団地に引っ越したというご夫婦がいて。駅からバスで20分ぐらいの場所にある団地なんだけど、どうして?て聞くと、年配の方はバスが無料なんですよ(笑)。団地によっては、中に商店街もあれば病院もあって、ふだんの生活は十分足りて、時々はバスに乗って買い物に行く。実際に、年配の方であえて団地を選ばれる方も多いそうです。それに、前々から住んでいて、”いいところだから出て行きたくない”という方も多いんです。少子高齢化といわれるけどそういう一面も少なくはないんじゃないかな、と思います」

それに、団地を選ぶ若い人も確実に増えてきているという。吉永さんが主に紹介をするのは、20代後半〜40代の女性のひとり暮らしが多いらしい。ひとり暮らしに慣れてきて、同じ家賃でもう少し広いところ、と探してたどり着くそうだ。あれ、それってgoodroomのお客さんにも多い世代のひとたち。

「レトロな感じが好きな方、そういうのが嫌いじゃない人が来るのはたしか。でも、来た人に団地が好きですか?というアンケートをすると、1/3ぐらいは”それほどでもない”って人たちなんです。モノ好きで、マニアな人が住むんでしょ、というイメージがあるけれど、そうじゃない。いろいろ調べていくと、風通し、日当たりがよくて、少し広めで家賃が安くて、と、暮らしの心地よさを求めると、団地が自分にあっていると思う。そういうまっとうな理由で選ばれている人が多い感じです」

今おすすめの、団地リノベーションへ。

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2017年1月25日より入居募集を開始する大阪府住宅供給公社の茶山台団地再生プロジェクト「ニコイチ」。
2つの住戸を1つにつなげた、その名の通り”ニコイチ”の間取りが特徴の、ちょっとおもしろいリノベーションが見ものだ。団地好きな吉永さん曰く、
「茶山台は高低差があるところ。南に向かって下がっている地形なので、前の建物がちょっと低いんですね。眺めが抜けていて、これはいいなぁと思いました。
居室は、2住戸分あるので、思い切ったことがやれているな、という感じがあります。全部の部屋に窓があって、間仕切りをはずして大きな空間が作れるのは元々の団地の良さだけど、それが2倍になって、開放感がすごくあります。標準レンズから広角レンズに取り替えたみたいな感じでした(笑)。こういう団地の良さの引き出し方もあるんだなと、ちょっとびっくりしましたね」

今週末のオープンルームにぜひ出かけてみてほしい。

日時 : 平成29年1月27日(金)~29日(日) 10:00~16:00
受付 : 公社茶山台団地7棟集会所前(堺市南区茶山台2丁1番)
交通 : 泉北高速鉄道「泉ヶ丘」駅 徒歩約15分 ※来場者用駐車場は台数に限りがありますので、できるだけ公共交通機関をご利用ください。
備考 : プラン3・プラン4の住戸をご覧いただけます。
プラン1・2は工事中ですので、ご覧いただけません。

お問合せはgoodroomサイトへ
https://www.goodrooms.jp/osaka/search/word_list?q=大阪府住宅供給公社

「ニコイチ」特設サイトはこちら
http://2ko1.danchi-renovation.com/

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