「ものと暮らす。」vol.10
部屋には日常生活を豊かにしてくれて、目にするだけで心踊るような雑貨、日用品を置きたいもの。この連載では CLASKA Gallery & Shop "DO" の和田さんが、洋の東西を問わず今の暮らしに合うお気に入りを紹介。きっと、そばに置いておきたい「もの」が見つかるはずです。…
部屋には日常生活を豊かにしてくれて、目にするだけで心踊るような雑貨、日用品を置きたいもの。この連載では CLASKA Gallery & Shop "DO" の和田さんが、洋の東西を問わず今の暮らしに合うお気に入りを紹介。きっと、そばに置いておきたい「もの」が見つかるはずです。
つい先日、関東で11月としては記録的な積雪があった。
仙台にも雪こそ降らないものの、冬将軍は一足先に到来している。
布団から出ることも億劫になる寒い冬の日。
遠出をせずに家でゆっくり寛ぐのも贅沢な過ごし方だ。
・『3AM Music For NO CONTROL AIR 』/ Yow Funahashi
早起きした朝、コーヒーを飲みながら、音楽はどうだろう。
美術家としても活動する東京在住のYou Funahashiのアルバムは、それこそ夜明けから夜更けまで楽しめる。
ありそうでないシンプルでミニマルなジャケットアートワークも秀逸。
時には狂気に満ちた旋律もあるが、最後の曲で一気に安堵感とも多幸感とも言えぬ、心地良い気分へ昇華してくれる。
・『ある絵の伝記』 / ベン・シャーン
遅めの昼食をとったあと、ソファで横になりながら、読書はどうだろう。
リトアニア生まれ、20世紀のアメリカ合衆国を代表する画家ベン・シャーンの自叙伝。
読み進めるうち、ところどころに散りばめられたシンプルながらも独特なドローイングが知的好奇心を刺激し、より深い一人の時間へといざなってくれる。
・『ゴッドファーザー』 / フランシス・フォード・コッポラ
明かりを暗くして、ブランケットにくるまりながら、映画はどうだろう。
フランシス・フォード・コッポラの傑作、ゴッドファーザー。
一度、再生ボタンを押してしまうとアル・パチーノ演じるマイケル・コルレオーネがファミリーを引き継ぎ、したたかに変貌していく様に釘付けになるので要注意だが、次の日も休みなら、いっそのこと三部作を通して明け方までマフィアの世界にどっぷり浸るのも悪くはない。
もう少しで師走。
街中が華やぎ、にぎやかになる季節だからこそ、少しでも穏やかな自分の時間を持ちたいものである。
和田基樹 (わだ もとき)
和田基樹 (わだ もとき)
CLASKA Gallery & Shop ”DO” 仙台店 店長。1982年神奈川生まれ。2012年、予備校の職員から心機一転、雑貨業界へ。都内数店舗を経て、現在に至る。大の酒好き。
http://do.claska.com