それどこで買ったの? ひとり暮らしのテーブル・デスク実例まとめ
ワンルームや1Kの賃貸のお部屋で、生活の全ての基本となるテーブル・デスク。素敵なテーブル・デスクを持ってる方に、それ、どこで買ったの!? て聞いてみました。DIYの事例もたくさんありましたよ。…
お部屋選びと同じくらい大事なのが家具選び。長い時間を一緒に過ごす家具は、見た目や使い勝手はもちろん、長く使えて愛着を感じるものがいい。とくにグッドルームがおススメするのは味わい深い北欧ヴィンテージ家具。月日が経っても色褪せることのなく、リノベ物件にもよく似合う。その魅力について紹介しよう。
(text:Ako Tsuchihara/ photo:Kayoko Aoki)
商品写真協力:haluta
北欧ヴィンテージ家具と一言で言っても、数々の名作があり、それを生み出した建築家やデザイナーがいる。こうした名作や巨匠が生まれた背景には、北欧の風土、当時の社会、他国との関係などさまざまな要因があった。
ここでは、初心者のために基本的に知っておくと北欧ヴィンテージ家具のことを理解しやすいので、まずは要点を紹介しよう。
北欧とは、一般的にアイスランド、ノルウェー、スウェーデン、デンマーク、フィンランドの5か国。北欧ヴィンテージ家具は一般的に1940年〜70年代に作られた家具を指す。
北欧家具のモダンデザインを牽引したのは、建築家である。北欧の自然は厳しく、冬は日照時間が短いために、室内にいる時間が長い。そのため北欧の建築家は建造物だけでなく内部のインテリアにも力を注いだ。
ドイツの美術学校バウハウス(1919−34)の合理主義的デザインに、当時、北欧も影響を受け、モダン設計のために海外から材料を輸入していたが、戦争に伴い、輸入が困難になる。そこで、北欧の建築家たちは自国の森林資源の有効利用に目を向け、手工芸を重視したことによって、独自の特色を生かしながら耐久性、デザイン性の優れた家具が生まれていった。
北欧ヴィンテージ家具に欠かせない数々の名作を残したデザイナー4人とその代表作について紹介していこう。
フィンランドのアルヴァ・アアルトと、デンマークのアルネ・ヤコブセン、ボーエ・モーエンセン、ハンス・J・ウェグナーである。
特にアアルトとヤコブセンは、北欧近代建築の父と呼ばれるスウェーデンのグンナール・アスプルンド(1885−1940)に憧れ、お互いに交流し、影響を受けながら北欧のモダンデザインを牽引した巨匠だ。
アルヴァ・アアルト(1898−1976)フィンランド
アアルトが1935年に設立した北欧モダンを代表する家具ブランド「アルテック」。「スツール60」の脚部は、木を曲げる独特の手法で、アアルトレッグと呼ばれる世界でも唯一の製法である。素材を生かした温かく柔らかなフォルムが特徴。
アルネ・ヤコブセン(1902−1971)デンマーク
市庁舎やホテルなどの建築デザインから、家具照明、カトラリーまでデザインしたヤコブセン。伝統を重んじつつも、成型合板などの技術にもいち早く着目し、軽やかなフォルムの作品を生み出した。アント(蟻)、エッグ(卵)、スワン(白鳥)などの名作椅子はその代表作品。
ボーエ・モーエンセン(1914−1972)デンマーク
各国の大使館に向けたソファのデザインを始め、庶民のための美しいデザインを追求したモーエンセン。一般市民のために安価で質の高い家具をと、装飾を排したシェーカー様式の家具に影響を受け、リデザインしたのがシェーカーチェア「J39」。座面は樹脂を含浸させた紙を編んだ頑丈なペーパーコードでできている。
ハンス・J・ウェグナー(1914−2007)デンマーク
家具職人としてキャリアをスタートし、のちに美術学校に進んだ少し毛色の違う経歴を持つウェグナー。チャイニーズチェア、ピーコックチェア、ザ・チェアなど数々の名作椅子を作り出した。中でもYチェアは、一番多く生産されている。GE258 デイベッドは、いわゆるソファーベッドで、背もたれ部分を引き上げると、シーツを格納できる機能的なベッドだ。
halutaのヴィンテージ家具は、東京でも気軽に観に行くことができる。神田の旧万世橋駅をリノベーションしたマーチエキュート万世橋内に「haluta kanda」というショップがあり、家具はもちろん雑貨やアクセサリー、アパレルもある。北欧の暮らし「引き継ぐ」をコンセプトにしたモノに触れる素敵な空間だ。
住所 〒101-0041 東京都千代田区神田須田町1-25-4
マーチエキュート神田万世橋
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