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築53年の団地の商店街に、新しいお店がぞくぞくオープン。やりたいことがある人の背中を押してくれる、埼玉・北本団地の魅力って?

そうだ、団地に住んでみよう [PR] Vol.64

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築53年の団地の商店街に、新しいお店がぞくぞくオープン。やりたいことがある人の背中を押してくれる、埼玉・北本団地の魅力って?

埼玉県北本市、郊外の団地の商店街に、ぞくぞくと新しいお店がオープンしています。ここは、やりたいことがある人、何かを始めてみたい人の背中を押してくれる団地。地元の街づくりメンバーと北本市、良品計画、MUJIHOUSE、UR都市機構の5者がタッグを組んで始まった、団地活性化プロジェクトの秘密について、お話を伺ってきました。

text : Miha Tamura / photo : Takuya Kanai / 提供:UR賃貸住宅

「なにかやりたいことがある」人が、ぞくぞくと集まってくる団地

湘南新宿ラインで新宿駅から約50分、上野東京ラインで東京駅から約60分。埼玉の中心部である大宮駅からは5駅の北本駅。駅からバスで4〜12分のところに、「北本団地」があります。

埼玉県北本市にある「北本団地」は、緑豊かな敷地内に中層5階建の建物が並んだ、一見、よくある郊外の大規模団地。

団地の商店街は、数年前までは空き店舗が目立っていましたが、今はぞくぞくと新しいお店がオープンし、新たなコミュニティが生まれています。

敷地内に緑が豊富な、北本団地。郊外の団地ならではのゆったりとした環境で、敷地内を歩き回ると喧騒を忘れてほっと一息つけるような雰囲気があります。
平日は静かで落ち着いている団地ですが、休日になると商店街のアーケードではたくさんのお店がオープン。イベントも頻繁に開かれていて、年代も幅広くたくさんの人が集います。(写真は団地マーケットのときの様子)
新しいお店の中で最初にオープンした「ジャズ喫茶・中庭」のマネージャーを務める落合カナコさん(写真左)と、団地活性化プロジェクトの核となるまちづくり会社「合同会社暮らしの編集室」のメンバーの、江澤勇介さん(写真右)にお話を伺いました。

はじまりは、「ジャズ喫茶・中庭」

この北本団地で生まれ育ち、高校生までここで過ごしたという江澤さん。

同級生の仲間たちと一緒に立ち上げられた「暮らしの編集室」では、「一人ひとりの暮らしから、まちに楽しみを作り出す」ことをテーマに、北本市役所の芝生広場で定期開催される「&green market」や、シェアキッチン「ケルン」の運営など、人と人、人と場所とをマッチングする様々なプロジェクトに取り組まれています。

2021年には「暮らしの編集室」と北本市、良品計画、MUJIHOUSE、そしてUR都市機構の5者がタッグを組んで、団地活性化プロジェクトがスタートしました。

「生まれ育ってきた団地の商店街がシャッター街化しているのは寂しいなと思っていたところにこういう機会があって。北本市の中でも、こういうアーケードがある商店街らしい商店街というのは、ここ以外にはあまりないんです。例えば、ジャズ喫茶ができて、カレー屋さんができて……と広がっていったら最高じゃん、というふうにイメージが浮かんだんですよね」(江澤さん)

住宅つきの店舗となっているこの場所で、お店を始めてくれる人を探していたときに、手をあげてくれたのが落合さんご夫婦です。

夫の康介さんは主に都内で活動されているジャズミュージシャン。カフェで働いていたカナコさんが「暮らしの編集室」のイベントにフード担当として参加されたことをきっかけに、ご夫婦で都内から北本団地に移住。「ジャズ喫茶・中庭」をオープンされました。

康介さんと一緒に、もう少しゆっくりしたペースで、自分たちのやりたいことがやれる場所を探していたというカナコさん。
「中庭」の改装・設備資金は、自己資金に加え、北本市によるふるさと納税型クラウドファンディングを活用し、目標金額を達成。大きなグランドピアノも含め、店内の家具などはご縁があっていただいたものも多いのだそう。
こちらのテーブルと椅子は、団地でもともと営業していた中華屋さんからの貰い物。

ジャズ喫茶&シェアキッチンとして運営されている「中庭」。
ジャズライブや、高齢者の方の居場所となるお茶会、手話でおしゃべりやカフェを楽しむ「手話べりカフェ」、学校に行かない子どもたちのよりどころとなる「なかにわスゥクゥルゥ」など、幅広い年代の方が集まれるさまざまなコンテンツが毎日のように開催されています。

こちらは2周年記念のイベント時の様子。
音楽ライブもいつも盛況です。
「中庭」の看板は、近所に住む中庭の常連のご家族が合作でプレゼントしてくれたものなんだそう。あたたかな人間関係が伝わってきますね。

「団地の敷地内を散歩することが日課なんですが、道が曲がりくねっていて、お散歩道としてとても優れていて。団地の中に花が植えられていたり……それを教えてくれる人懐っこいお母さんと会話が生まれたりするのがすごく楽しいです。

お店にきてくれる方も、おもしろい方が多いです。こんなことをやってるよ、とか、こんなものをつくってるよ、とか教えてくれる方がいて。皆さんやっぱりいろいろ経験してきているから、そういう人の人生を垣間見れる余裕があって、そういうのがとても楽しいと感じますね」(カナコさん)

どんどん広がる、活動の輪

現在、「暮らしの編集室」が団地商店街で運営している店舗は3つ。
2021年の「中庭」からスタートし、2022年に1店舗、2023年にもう1店舗と、1年に1つずつ増えていきました。

2022年オープンの「まちの工作室てと」は、3人のクラフト作家さんが運営するシェアギャラリー。
1日から利用可能で、ワークショップや展示販売イベントなどが行われています。
2023年にはコミュニティー工房「〇×□(エンバイボックス)」と、シェアスタジオ「うえのへや写真館」がオープン。

シャッター化しかけていた団地の商店街に新しいお店がオープンしはじめたことで、活動は次々に広がり、「暮らしの編集室」が手がける以外にも、やってくるお店が増えました。

今では、学童保育の「うさぎっ子はうす」、ダンススタジオ「KILIG DANCE SCHOOL」や、美容スクール「JUKE」など、団地内だけではなく外の人もやってくるような施設も増えてきています。

まちづくりにあわせて防災にも力を入れているUR都市機構。こちらは芝生広場に設置されている、災害用の「かまどベンチ」。災害時にはここで火を起こすこともできます。
広い芝生広場を活かした屋外イベントも多数開かれています。
もともと管理サービス事務所があったスペースは、シェアスペースとして居住者が利用できるようリノベーションしたもの。この「北本団地クラブハウス」には鏡やピアノが置かれ、「中庭」だけではイベントスペースが足りない時や、楽器練習や子どもの遊び場など、さまざまな形で使われています。

「中庭があるから、やってみたい」とチャレンジしてくれる人が増えた

団地内外まで広がるつながりは、「中庭」という場所があることで、自然と生まれたものが多いんだそう。

「ジャズの部分に反応する人も、シェアキッチン部分に反応する人もいるし、子どもの居場所を始めるとそれに反応してきてくれる人もいて。この人はこの人と合うんじゃないかな、と一緒に何かやってみるのも楽しいです。

農家さんとしてマーケットに参加してくれた方が、じつはピアノを習ってみたかったというので、中庭でピアノを始めて、イベントで披露したりとか。役割や目的だけで結びつくんじゃなくて、その人のいろんな面が見えてきて広がっていったり、勝手に仲良くなっていったりしているのがいいなと思います」(江澤さん)

今年の6月に開催された、「中庭」の3周年記念イベント×団地マーケット。ふだん「中庭」を利用されている方や、団地内外のさまざまな方が関わって、ライブパフォーマンスやマーケットなど盛りだくさんの内容の1日でした。

「この3年でつながりが生まれた人たちが一堂に介して、まるで走馬灯のようでした……たくさんの人が関わって、すごく楽しかった。いい1日でした」(カナコさん)

店内にはこれから開かれる予定のイベント予定がたくさん貼られています。

「中庭でお話会・満月のおはなし会を開いてくれているのは、最近団地に引越してきた方なんですが、それまで何かをやってきたわけじゃないんだけど、ずっとやりたいと思っていて、中庭があるからやってみようと思えた、と言ってくれて。

この場所があるから、そういうチャレンジをしてくれる人たちがいるというのは、結構すごいことなんじゃないかなと思います」(江澤さん)

「何かやりたいことがあるときに、ちょっと持ち込んだりはしやすい環境だと思います。お客さんを呼ぶことが目的じゃなくて、地域のお友達を増やしたい、という目的で始めてくださったり。そういうやわらかい繋がりとか、面白いつながりが、たやすく生まれる感じがありますね」(カナコさん)

「家賃5万円以下」なら、始められることがある

そして北本団地が「なにかを始めたい」人の味方になってくれるもうひとつのポイントは、家賃の安さ。54㎡の3DKと、十分な広さのあるお部屋が、家賃5万円以下で借りられます。

見学させてもらったのは、54㎡の3DK。
和室が3部屋の3DK。そう聞くとレトロなイメージを持つかもしれませんが、室内はリフォームされているためかなり綺麗です。
DKと隣の和室とは、ふすまを外して使えば広々のLDKに。
こちらは、収納たっぷりの和室。畳ですが、洋風のソファやベッドを合わせてもかっこよく使いこなせます。
そして、寝室とは別にもう一部屋、3畳の和室があるのも嬉しいところ。書斎やクリエイティブスペースとして、楽しく使えそうです。
インテリアのじゃまをしない、白くてシンプルなキッチン。
お風呂は浴槽が新しく、清潔な雰囲気でした。
住棟間が広いので、部屋にいながらも開放的な気分。緑を眺めながらリラックスすることもできます。

地方移住とまではいかないけれども、新宿から1時間以内のこのエリアで、都会の慌ただしい生活をちょっと休憩して、新しいなにかに挑戦してみるって、ちょっといいかもな、と思うんです。

「イベントに参加してくれたミュージシャンが、“北本って、なんでもあるじゃん”と言っていて。いや、なんにもないでしょ??と思ったんだけど、なにかやりたいことがある人からすると、雑音も少なく集中できる環境なのかなって。

家賃も安いし、いろんなことに追われることが少ないというか、それは言い換えると退屈なのかもしれないですけど、自分のやりたいことがあったり、一緒にやる人たちがいるとなると、自由にのびのびできる環境かなと思います」(江澤さん)

「中庭」という場所、そしてそこからゆるく広がっていく、人と人との縁。
新しい一歩を踏み出してみたいという人にとって、きっとかけがえのないものとなる素敵なつながりが、この団地から生まれていました。

 

 

田村美葉

田村美葉

goodroom journal 編集長です。千葉の団地に住んでいます。これまでに取材をさせてもらったお部屋は、200部屋以上。いつもたくさんのアイデアを教えてもらってます。詳しいプロフィールはこちら

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