お気に入りの額がひとつあると、部屋の雰囲気を一気にグレードアップできます。でも、あんまり詳しくないし、アートってちょっと敷居が高いイメージ。そこで!
コンテンポラリーアートの貸し出しプログラム『club Fm(クラブエフマイナー)』を運営する森田さんに、アートとのうまい付き合い方をお聞きする連載、「アートのある生活」始まります。
第1回は、モダンなインテリアがとっても素敵なご夫婦のお宅を訪問。
このお部屋に合うアートの選び方、森田さん、教えてください。
(編集部)
「自分に合ったアート」ってどう選べばいいの?
「アートのある生活」初回のご紹介はなんともモダンなこちらのお部屋
自分好みの空間へとカスタマイズしたその次は、そこでいかに暮らすか、ということも豊かな生活に欠かせない要素。そのための一つの方法として、「アートのある生活」というライフスタイルを皆さんに定期的にご紹介していきます。
今回は、モダンでニュートラルな落ち着いたお部屋での「アートのある生活」です。取材させて頂いたのは、赤ちゃん1人のいるご夫婦。
部屋の色調に合わせて選んでみよう
存在感のあるソファーを中心に、グレーと白が基調のお部屋。そこへDIYの白い棚や、奥にはお花のついた華奢なラインの木飾り、手前にはアンティーク調の古材とコーヒーサックでリサイクルされたベンチ、そしてお子さんにも安全な丸テーブルなどなど。お子さんもいるご自身のライフスタイルに合わせつつ、拘りを随所に散りばめた素敵なお部屋です。
棚やクッションにあわせて、モノクロのアート作品を選ぶと、空間をピリっと引き締めてくれています。またファッション画のような不思議なアート作品は、空間を一層おしゃれに演出。完璧です。
不思議な衣装と特徴的な瞳が印象的な寺本愛さんの作品
この作品のアーティストは寺本愛さん。「ザ・チョイス」年度賞大賞や「1_WALL」グランプリなど知る人ぞ知る国内のコンペでの受賞歴のある実力派アーティスト。彼女は自ら創作したファッションに身を包んだ人物を描いています。世界各地の民族衣装やスポーツウェアなどを思わせる服やアクセサリーはディフォルメされ、モノクロで描くことでそのフォルムや質感を際立たせています。
また、何より彼女の作品のトレードマークは特徴的な瞳。これは、創作するにあたり様々な衣服や装飾具などの資料に目を通して取り入れた要素を作品に仕上げる寺本さんが、物事をみつめる私たちの目こそが創造の光源だと信じているからとのこと。
そんな瞳にハッとして、今日はいつもよりおしゃれをしてみよう、なんて気分になる日もあったりするかも。
部屋のテーマにあわせて選んでみよう
北村佳奈さんの作品でまた違ったおしゃれ空間に
部屋の作品を変えると空間の雰囲気もガラっと変わる。本当です!写真を見れば、先ほどの雰囲気との違いは一目瞭然。この作品は、北村佳奈さんの作品。2014年には新国立劇場でのポスターにも作品を提供するなど、これからが期待される活躍中の若手アーティストです。
水彩で淡く着彩された彼女の作品は、カラフルなようで、どこかしらはかなさを感じませんか。影など本来暗くあるべき部分があるときは赤いトーンで、またあるときは青いトーンで塗られています。これが暗い部分を一層暗く、そして明るい部分に一層明るい印象を与え、作品の深みが増し、とてもドラマチックな印象を与えています。
白い家具とモダンなグレーのソファで明るい印象ですが、アンティークのローテーブルやドライフラワーが置かれていたり、はかなさや、時の流れを感じさせる要素もあるこちらのお部屋。そのテーマにフォーカスしたアートを置くと、またお部屋の印象もぐっと深いものになりますね。
こんな作品の演出する空間で、週末の昼下がり、紅茶片手に小説でも読みながらゆっくり至福の時を過ごしてみたい!
子どもなど個人的な身の回りのことと結びつけて選ぼう
そうそう、今回、取材したお部屋でなんだかとても気になるものがありました。お部屋のソファーにちょこんと座ったお人形。これです。
なんともキモかわいく、ブサイクなようで愛くるしい
これは、ロンドンの「ボビーダズラー(BOBBY DAZZLER)」のお人形で、一つ一つ手作りされたものとのこと。このキモかわいさがなんとも言えない味わいがあり、クセになりそうです。イニシャル人形で、胸には「I」(アイ)を抱えています。ご夫婦のお子さんのお名前のイニシャルから「I」のお人形にしたようで、人形のお名前は「あいのすけ」と名付けたようです。この辺りの拘りも流石です。
今回取材にご協力頂いたご夫婦では、近々迎えるお子さんの誕生日に、子供に合わせたアート作品でお部屋を演出しようと考えているとのこと。小さい頃からアートに触れる事は、子供の教養にもとても良いですね!
まさに自分にあった「アートのある生活」をスマートに満喫しているご家庭でした。
写真と文: 森田 博和
club Fm代表。1980年9月30日生まれ。
シカゴへ留学の後、「アートのある生活」を日本でももっと気軽に、という想いで、元東京画廊+BTAPのパートナーとともにアートの専門家が一同に協力する日本初のアートのオンラインによるレンタル&販売サービスclub Fmを開始。恵比寿/代官山でアートギャラリーも運営。
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