「間取り図から想像し、癒されていた」上京の部屋
写真家・ライターの大山顕さんに、ちょっとおもしろい撮り方で、無垢床リノベーション「TOMOS」のお部屋と住んでいる人の「平面図」を撮ってもらうシリーズ。 今回は、今年の4月に上京、建築系の書籍を扱う会社にお勤めの、楠田さんのお部屋を訪問。大山さん、趣味が近いせいで「もしかしてここ、ぼくの部屋だったかもしれない」なんて言っちゃってます。…
写真家・ライターの大山顕さんに、ちょっとおもしろい撮り方で、無垢床リノベーション「TOMOS」のお部屋と住んでいる人の「平面図」を撮ってもらうシリーズ。
今回は、TOMOSに引越したのは大山さんに写真を撮ってもらうためだった。と言っても過言ではない。編集スタッフである私自身の部屋を、撮っていただきました。文中にあるとおり、ちょっと普通じゃない趣味を持つ私……どんなふうに写真に、そして大山さんの目に写るのだろう? と興味津々でしたが、完成した写真を見て感激!すごくオシャレなわけじゃないんですけど、自分にとっては一番居心地の良い部屋。なんだか一層愛おしくなっちゃいました。
(編集部)
今回はいわば総集編だ。といっても最終回とかそういうわけではないのでご安心を。この連載は、大人気というわけではないけれど一部に根強いファンがいるのだ。「この連載もっと話題になってもいいとおもうんだけどー」とは編集・田村さんの言。今回は彼女の部屋をご紹介だ。田村さんはさいきんTOMOSの部屋に引っ越したのだ。自社のリノベ物件に住んでいるわけだ。えらい。
そうだよねー、「平面図写真」とか「集めているものを並べる」とか「寝っ転がってポートレイト」とかかなりおもしろいと思うんだけど。とふたりで自画自賛から始まった今回の取材。どうする? ふたりの対談風にする? とも考えたけれど、今まで通りの同じフォーマットで紹介することにしました。
さて、まず田村さんの部屋を訪れて感じたのは「裏切られた!」ということだ。毎回すてきな部屋をふたりで訪れるたびに「それにくらべてうちときたら……」と反省合戦をしていたのだが、このおしゃれっぷりはどうだ。きみはぼくの仲間じゃなかったのか。中学生の時マラソン大会で「一緒に走ろうな」と言っていた友達が、いざ走り始めたらどんどん先に行っちゃったあのときを思い出した。
「いままで見てきた部屋で『いいな』と思った部分を真似した」という田村さん。玄関の壁は志摩さんの部屋の壁を真似したそうだ。確かに読み返してみると「これ真似しよう!」と言っている。ただ「やってみたけどなんか違う」とのこと。まあたしかになんか違う気もするけれど(玄関だし)、じゅうぶんすてきだ。だけど、ドクロのキャンドルは志摩さんとはだいぶ方向性が異なるぞ。
リビングの棚は石井さんの部屋にあった自作の棚に憧れて設置したそうだ。写真集やグリーンがいい具合に置いてあってなかなかいいじゃないか! ぼくだったらここにぎゅうぎゅうともの入れちゃうだろう。ただ、見せるための本がなぜ「AKIRA」なんだ。ぼくは好きだけど。
「あと、寺田さんがプロジェクターで壁に映してたのも真似しようと思って、壁は空けてある」とのこと。
「やっぱり真似しようと思っても思い通りにはならないんだよねー」とはいえ、結局じゅうぶんすてきな部屋だし、真似しようとするだけですごい。ほんとぼくの部屋と来たら。マラソン最後尾だよ。
ふたりでちょっと悩んだのは、恒例の「集めているものを並べる」写真だ。「いざ自分の身のことになってみるとけっこう難しいってことがわかる」と言っていたが、ぼくらの頭の中には「結局あれしかないな」というものがあった。それはエスカレーターグッズだ。
実はこの連載が始まるずっと前から、田村さんとぼくは友人なのだ。ぼくは「団地マニア」「工場萌え」、彼女は「エスカレーター鑑賞家」というそれぞれなかなか世間にはご理解いただけない趣味を持つ人間同士で仲良くやってきた間柄だ。冒頭で「この連載、もっと話題になってもいい」と自画自賛を繰り広げたのは「平面図写真」をはじめこの「ものを並べる」などの見せ方の形式がぼくら好みだからなのだ。
ということで、やはりここはエスカレーター関係のものを並べるのが素直というものだろう。
さすがにこれらのグッズは「見せる用の棚」には置かれておらず、収納の中に入っていた。そりゃそうだよねえ。いつか我々に匹敵するぐらいのマニアックな趣味を持つ方々の部屋を訪れてみたいものだ。
「予想していたより色々な方を取材できておもしろいよね」と田村さんも言っていたが、今までの連載を振り返ると確かにメリハリがきいている。なんとなく、すてきな部屋に住んでいる人はみんな同じような雰囲気の方なのではないか、と思っていたけれど(今思えばこの思い込みは何なんだ)、まったくそんなことはない。
田村さんがみんなの部屋を真似しようとして「けっきょく真似しきれなかった」というのは、その裏返しだと思う。間取りや広さが同じようなものであっても、置かれている家具や持っているものが似たものであっても、部屋というのは人がそれぞれみんな違う個人であるように、どうしようもなく違ってきてしまうものなのだ。ありきたりな表現になってしまうが、やはり部屋は人を映すのだな、とあらためて思った。
大山 顕
写真と文:大山 顕
“ヤバ景” フォトグラファー / ライター。1972年11月3日生まれ。住宅都市整理公団総裁。出版、テレビ出演、イベント主催などを行う。「”ヤバ景”って何?」「”総裁”っておおげさじゃない?」など各種ご興味がわいた方は OHYAMA Ken.com にいってみてください。
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(最後にもう一度編集部から)
グッドルームのオリジナルリノベーション「TOMOS」のお部屋は、東京・大阪・名古屋・福岡で、毎月10~20部屋登場します。社員も気に入って住んでいる者が多い、無垢フローリングの居心地のよい空間を体験してみてくださいね。
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