変形できる花器。 DULTONの「LINK TUBE VASE」
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scope シャチョウ
アルテック スツール60
-では早速、お気に入りのものを教えて頂きたいのですが・・・
もうね、これ。アルテックのスツール60です。
ヴィンテージのものもあるし、今回作ったものもあるけど、
やっぱり普遍的なものといえばこれかな、って思って。
-スツール60ですか!フィンランドの有名な椅子ですよね?
スツールなんだけど、テーブルにしたり、スタッキングできたり、色んな使い方があるんですよ。
フィンランドでは、これをテーブル代わりにしてお茶をだしたり、けっこう色んな使い方をしてる人が多いです。
子供のお絵描きテーブルにしたりね。
で、お母さんが移動すると、子供が持ってついて行ったり。
そういう椅子って、なかなかありそうでないんですよね〜。
-確かに!椅子って限定されず、色んな発想で使える椅子ってないですよね。
そうそう、これとか(座っている椅子を指して)椅子としてしか、使えないじゃない。
椅子以上の使い方って存在しない。
でも、スツール60は本当になんでも、その人が使いたいように使ったら良い。
使う人が、使い方を決めるっていうかね。
-なるほど〜。椅子だけの使い方にとらわれない、とても面白いですね。
今回、スコープではリノリウムという素材で新たにスツール60の別注を作りました。
今、主流になっているラミネートは色展開も豊富でグラフィックのプリントも出来るから、
色々なデザイナーとのコラボレーションも可能で良いんですけれど、表情の変化に乏しい。
その点、リノリウムは出来る事の幅は狭いですけど、自然素材を使っているから、
木の経年変化と共に、リノリウムのカラーも一緒になって古びていく。
そんな感じが好きなんです。ヴィンテージを見ていて特にそう思いました。
-ふむふむ。たしかにちょっと革っぽいというか、自然な感じですよね
あとスツール60の特徴としては、やっぱり脚ですよね。
これ、成形合板って思っている人も多いと思うんですけど、
無垢材にスリットを入れて曲げるという方法で創られた家具は他にはあまり見かけません。
今は似たような形のスツールもありますけど、絶対こんな作り方をしてるのって無い。
-スタッキングが出来るのも特徴的ですよね。
はい、これ何十にもスタッキング出来ちゃうんですよ、ほら。
(ここで、実際にスタッキングをして見せてくれました!)
重ねてもきれいでしょ。ま、こんな重ねちゃうと持てなくなっちゃいますけど。笑
-ところで、平井さんは何年くらい前に、どこで出会ったんですか?
うーん、フィンランドに出張に行ったときに、たまたまあって見つけたって言う感じで、
出会いも10年経ってないくらいですかね。
(ヴィンテージのスツール60も、色々と見せて頂きました)
これとは1950年代のもの。リノリウムの初期のものです。
これなんかは、戦時中のもので、資源不足から接着剤を極力使わないように脚のつくりを少し変えたものです。
-うわあ、凄いですね、こんなレアものが沢山あるなんて・・・
一体、これって最終的にどうされる予定なんですか?
全然考えてないです。ほら、僕らって無駄なことが多いから。
なんか思いついたときに、面白いことをやろうって感じ。
-ありがとうございます!いやあ、本当に貴重なものを見せて頂きました。
最後に、お気に入りのお店を教えてください。
名古屋でいいですか?
名古屋で良ければ、味噌カツの美味しい新市川中川店というところ、
味噌煮込みうどんがまことや、あ、あとコメダ珈琲なんかはしょっちゅう行きますね。
今日もコメダ行ってました。笑
仕事が始まる前にコメダに行って、記事書いたりとか、良くしてますよ。
あ、今からコメダ行きます?
《編集後記》
大きくて、黒髪長髪、そして眼鏡がとても良く似合っていた平井社長。
とても気さくなお人柄で、冗談を言って人を和ませる方です。
ご自身で書かれる『シャチョブロナウ』や、Facebookが人気ですが、
お客様からすごく愛されている人なんだなあ、ということが改めてわかりました。
お客様のために、いいものを最大限表現して、それを常に発信していく。
そんな姿勢だからこそ、ほんとうにいいものを見つける力が強いのだなあと感じました。